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大坊珈琲店の思い出に浸りながら

表参道青山通りに面した大坊珈琲店。

そこでのひとときを思い出しながら、そこから買ってきた豆で熱い珈琲をおとして、今、堪能している。

カップはウエッジウッドのダイナスティー。狛犬のようなアジアンタイガーがかわいらしいデザイン。クリーム色とブラックの対で持っているが、今日はブラック。

珈琲は深い味わい。

店主の大坊勝次さんが焼いた渾身の豆。その思いが伝わる味わい。




大坊珈琲店はビルの2階にあるとは思えない作りとなっている。

焦げ茶色で統一された落ち着く空間。

インテリアには派手さがなく、ただ静かに珈琲を味わいひっそりと過ごす空間となっている。

客の半数が求道者のごとく、ただ珈琲を堪能し、物思いにふけり、また、大坊さんの抽出を見つめている。

私もその一人だった。


私が大坊さんに行った時に、私の左隣にガタイの大きな人がバイトと思われる従業員に案内されて座った。その左隣には椅子を一つあけて女性客二人。

私ボスとガタイのいい男二人が並んで座っている。ちなみに私の方がその男より一回り大きい。

そしたら、大坊さん、すっと客席にいらっしゃり、さりげなく、何事もないように男性と女性の間の椅子を一つ寄せたのだ。

「ゆったりとお過ごしください」という無言の配慮。
気づかない人は気づかない。
気づかないというのはバイトの立場と同時に客も気づかないと言えば気づかないという意味。
でも、客が「いつのまにかゆったりしていた」という雰囲気、環境を、珈琲抽出に集中しながら大坊さんは配慮し作っていたのだ。

茶人にも通ずる深い配慮だと、私は感心した。



今、そうした思い出に浸りながら、旨い珈琲をじっくり味わっているボスであった。
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