不思議なことに、コーヒーは風景も味になる。
なぜか、喫茶店や、アウトドアで飲むコーヒーは、コーヒーそのもののおいしさ以上においしく感じるように思う。
コーヒーは、風景、景色、雰囲気、風、外の緑や海の色とかも、味になる。コーヒーをおいしくさせる。
私が特に好きなのは、肌寒く感じる秋に、自宅でコーヒーをポットに入れ、バイクで海に行き、風景を眺めながら少々散歩したりして、ちょっと冷えたな、と思いながら、持ってきたコーヒーをコップに移し飲むこと。
ポットのコップのコーヒーから淡く湯気が立ち、それは海風で消されるだろうけど、コップのコーヒーは温かい。
それで手を温めながら、コーヒーの香りを楽しみ、海の風景を眺めながらちょっとずつ飲む。
それが好き。
海の見える喫茶店やカフェも好き。
そこで飲むコーヒーも好き。
コーヒーは、やっぱり風景も味になる。
肌寒い秋がやってくる。
それはそれで、楽しみでもある。