今日のお昼は、監査会場近くの食堂のカツカレーにした。
サクッとしたカツが、よかった。揚げたて。
カレーは少ししょっぱいかな。
炒めタマネギが少ないせいだろう。
カレーの裏技として、少しだけお砂糖を入れて味の広がりを持たせる方法がある。
砂糖はきび砂糖、あるいは黒砂糖、ザラメがいいでしょう。
でも、分量を間違うとかなり裏目に出ますから、味の調整はしっかりとする必要がありますね。
というわけで、私は今日明日、監査です。
する側です。
私は朝、いつもつらいのです。
半端なくつらい。起きるのがつらい。低血圧がつらい。寒さがつらい。ヒリヒリする緊張がつらい。今日の、これから始まる一日を思うだけでつらい。
いやだいやだいやだいやだいやだいやだー、と、泣きたくなりながら、まずあたたかいお風呂に入ることができるのでやっと起きる。
その前に、必ず、スマホでブログを開き、アロマ珈琲78を開店する。
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そして、メールもチェック。
うーん、がんばっているなぁ…
で、起きる、と。
平日は毎朝この繰り返し。
私が元気に、さわやかに、明るく、朝を迎えることができる日が、これからの人生、あるのだろうか。
通勤途上や職場や、家にいても、昔味わった、特に仕事で味わったいやな記憶や、そこから派生するいやな気持ちがしょっちゅう私を落ち込ませ、暗くさせるのです。
いつもまっさらな気持ちで毎日を始められたり送ったりできれば、どんなによいことだろう。
いやな記憶は顕在意識に出てくるものだけではないのはやっかいだ。
深いところにオリのようにたまったいやなものは、無意識のうちに滲み出て気持ちを濁らせ落ち込ませる。
たのしい記憶が出てくるのだったらありがたいが、私の海にはたのしい思い出は浮き上がってこない。
どなたかいやな記憶や気持ちを消す方法を知りませんか。
今日の仕事の監査会場は、私が初めて行く場所だった。
会場に近づくにつれ、そろそろだな、というのがわかった。意識しなくても、そろそろだな、待っているな、という気がした。
待っているな、というのは、人が待っている、というのでなく、場が待っている、という、雰囲気。
そもそも、会場には20分以上前に着くようにしている。誰も待たせてはいない。
監査対象が準備した会場は、小さな地区の公民館。
着いて会場を見たとたん、会場が私を待っていたということに気付いた。
妙な話だけど、会場に「待たせたね」と言った。
会場前の駐車場の車の中で、今日の資料を見ながらチームのメンバーを待った。
開始6分前に集まった。
会場、公民館に入る。
公民館のお部屋は広間。30畳ほどの。
白色の壁紙。飾られた額縁。デスク。書類。帳簿。移動式黒板。丸ストーブ。居並ぶ役員。といっても、おじさんら。地方の。
監査は始まった。
順調に。
でも。
私の左側の辺りが見ているのです。
左側には、何のへんてつもない引き戸がある。
引き戸がある、といっても、壁の片側すべてに引き戸がある。
その中で、私の左の引き戸辺りが、私を見ているのです。
期待している感じで。
私もわかっていました。
監査もお昼になりました。
お昼になり、私は対応の事務員に尋ねました。
「この場所には、昔何がありましたか。」
事務員は、「え、何、とおっしゃると?昔から公民館ですけど。」と。
私「この引き戸は」
事務員「あっ、ここですか。」
事務員はていねいに引き戸を開いたのです。
中には、祭壇があり、かなり古い像が六体ほど、あと、日本人形とか、和風の人形とかがガラス箱に入って数体。あったのです。
「ここは祭壇です。お墓のない人たちもまつっています。」
離れたところにいる役員の一人が言いました。
「ここには、公民館が建つ前からこうしてまつられているんです。ずっと昔から。ずっと。」
そうだったんですね。
まっていたのはあなた様がただったんですね。
「おまたせしました。」
私はしずかに手を合わせました。