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ボスリバイバルシリーズN犬好きの寿し屋

記事作成日:2008年11月15日

・〜・〜・〜・〜・〜・〜

かつて凄い寿し屋があった。

さびれた2階建てビルの1階。入った瞬間「ヤバッ」と思った。

「おーヨシ、おおーーヨシヨシ‥」
小上がりに腰掛けた小ダオルのはちまき姿に甚平着た、顔立ちが現場の作業員風のスレた感じのおっさんが夢中で犬をなでている。というか夢中で犬の毛を掻き回しているのだ。

非常にいやな予感がした。

「ラッシャイ」おもむろに立ち上がるおっさん。(店主かっ…)

「っさ、何にしましょう」

  ! ……… !?

カウンターにストレートに回り、ポンっと手を打ち構えるのだ。
「ジャーッ」とか「ジャブジャブ」とか一切聞こえていない。というかまさにストレート。直球勝負。「犬なで」から間髪入れてないのだ。おっさんのパッションが伝わる(そんな問題じゃない!)明らかに手を洗っていないのだ。
いやー悩みましたね。何かの間違いだと。ドッキリではないのかと。でも、おっさんは非常に意欲的な目で待つのです。

「なんとかしなければ」

苦渋に満ちながらマグロ2カン握ってもらいました。そしてちょうど壁におっさんと犬が写っているパネル写真があったので「あ、あれいいですね!!」と明るい声で指差し、おっさんがそっち見た瞬間、食べたふりして寿しをティッシュにくるみました。昔手品に凝っていてほんとうに良かったと思いました。
で、突然「あっ!駅に忘れ物した!すいません。ここでっ!!」と慌てたフリして勘定済ませ飛び出ました。苦い思い出です。

その他、いやだった寿し屋と言えば、タバコを遠い目をしてうまそうに吸っていた寿し屋、イクラが粘っていた寿し屋とかありましたねー。

あ−食べ物の思い出って印象に残るだけに「いい店を選ぶ目」を今後も養いたいものですよ…
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