仕事の話です。


今日、うちの長が職場を去られました。

明日、定年退職で、本庁で退職式に出ることになっており、支社に当たるこちらの組織には今日、お別れをしたのです。


長にはよく無理難題みたいな仕事を命じられました。

でも、今思えば充実していて、有意義で、やりがいがありました。

その長が今日、退職で去られました。


長はよく地域の大会、行事に呼ばれ、たまに長の奥さんもいらして、私もお供みたいなことをしたりいたしました。

夏の大花火大会、地域を代表するジャズグループの壮行会、大マラソン大会への出席とか、私もお供したものです。


長が焼いた茶碗を拝見したり、熟成生ハムをいただいたりもしました。

そうした長が、今日、去られました。


夕方、社の百数十名で玄関あたりからタイタニックの最後あたりに出るシーンみたいに皆で並んで長を見送りました。

花束を持った長は手をふりながら応え、腹心のK部の部長と、もう一人と、片手で握手して去っていかれるところでした。

でも、なんと最後に私に近寄ってきて、花束を脇に挟んで、私に両手を差し出し、私の目をじっとみて、握手をなさったのです。

「○○(社名)を頼んだよ」と。

おどろきました。そして、身震いするような「気」を感じました。

本社を含む社で三十数年の多くの経験を積まれた長が、多くの方々に見送られる最後の最後に、私にかけた言葉、気持ち…

それを感じ、私は熱くなりました。


昨年の5月ころには精神的に大変で、仕事をやめようかな、とか泣き言さえ言っていた私ですが、これから、誠心誠意、「最大のマジ」で仕事をやってみようかな、と思っています。