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命。




願いが叶うとするならば、

私は私を繋ぎ止めて居たい。

刻一刻と迫り来る、崩壊の末路を、

誰よりも理解せねばならない反面、

何よりも悟りたくは無かった矛盾の葛藤が、

順繰りに襲い掛かって来る。

私は脆い、脆くて弱い。

其れでも、意味を持って産まれてきたのだから、

この命に執着すると、決めた。

日陰者。




偽りの虚言だと虚しさを理解しているのに、

貴方は拘束する為の愛を囁いて、

否応無しにあらゆる欲を刺激する。

紡がれる常套句は挨拶程度の役割しか無く、

哀愁で開き続ける隙間が埋まる術は持ち合わせていなくても、

貴方が去る悲劇を垣間見る事を拒む私と、

其れを掌握している狡い貴方と、

共に犯す密事は終わりをみせない。


敗北。



眩い尊さが劣悪な感情を増幅させる。

貴方の生き様は私に羨望を与えるが、

同時に此れまでの醜態を甦らせ、

嫉妬心と対抗意識が剥き出しになる。

目論みに気付かない貴方の天真爛漫さは、

絶大な破壊力を持って、私を真の敗北者とする。

苦悶を強いられて深く刻まれた眉間の皺は、

永久に消える事なく、

得たものは、後悔で押し寄せる醜い泪。

独り善がり。


臆病は最大の敵と知り、

この小さな拳で自我を打ち砕く。

腫れ上がる心の行き場は既に何処にも無く、

他人に露見する勇気も見出だせずに、

其れでも依存性は昂って、

自身を脆弱なものとする。

愚鈍な精神を救う聖人は当然現れる筈も無く、

手を差し伸べてくれたのは、

他でも無い歪みを含んだ自分だけだった。

私が私を救える訳も無い。

鏡合わせの自分は、弱さの象徴で有り、

私を貶める事で存在しているのだから。

嫌悪感。



通わぬ会話が徐々に蓄積され、

貴方は私の不穏分子と成り果てる。

計り知れない憤慨は貴方を取り囲み、

いずれ、強大な試練となるだろう。



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