SCHOOL＊DIARY

むきやうさ
11月4日 19:21
担当：小笠原まゆ美

遅刻：さあ……
早退：どうかしら？
欠席：知りませんわ。

　みなふみはづきながかんな〜♪　そして、霜月師走になりますの。
　ごきげんよう、小笠原まゆ美と申します☆

　んもう、滅多に文章なんて記しません鶫ちゃん（酷いんですのよ！　まゆは毎日、鶫ちゃんへ朝昼晩とﾒｰﾙを差し上げますのに、鶫ちゃんからのﾒｰﾙは毎晩、寝る前に届く一通だけですの！　しかも、夕飯の感想だけですの！　そんなところも可愛らしいんですけれどっ☆　まゆも鶫ちゃんに愛される牛丼に生まれ変わりたいですわ〜♪）が、とても真剣に書いていらしたﾉｰﾄでしたので、覗き込むついでに拝借しましたところ……まぁまぁまぁ!!　これが、世に聞く学級日誌と言うものですのね！　素敵ですわ！　流石、茅中ですの☆

　茅中は、茅市内全域が素敵に暴力事件真っ盛りだった頃、市内で一番早くに風紀粛清が行われて、とても良い中学校になりましたの。市内でも校則が極めて緩い中学校なんて茅中だけですわ！　他にも、長谷さんのお通いになられた与郷中や、真岡さんの桐沢中も比較的、穏やかな中学校ですけれども茅中ほど校則は緩くないのだそうです。
　お聞きしましたところ、長谷さんが仰るには

「所詮、田舎だからなー……うん……白い学ﾗﾝに総刺繍とか特注するﾔﾂが出た瞬間、校則を厳しくすべきだと思ったよ。あれは、無様だ。美しくない」

とのことで。
　非常に真顔で語られる長谷さんの隣で、

「お前、城主にｹﾝｶうってんの？」

と、凄まれる鶫ちゃんがとても可愛らしくて、聞いているだけでとても微笑ましい気持ちになりましたの♪
　なんでも、長谷さんや佐倉さん、それに真岡さんが仰るには（本来でしたら、ここに新町さんのお名前も連ねたいところなのですが、新町さんは余り、私の好きな喫茶店へ一緒に行ってくれませんの）当初、髑髏の幹部正装は特攻服だったのだそうです。
　私、ﾄｯｺｳﾌｸと呼ばれるものがどのようなものか判らず、お聞きしましたところ、素敵な雑誌を見せられて、

「こーゆーﾔﾂだよ！　背中に、愛羅武勇とか入ってるﾔﾂ！」

と、佐倉さんが教えて下さいましたの。
　拝見しますと、鳶職の方がお召しになるような作業着に色とりどりの刺繍が施され、座右の銘まで記されており、華やかでとても素敵なお洋服でしたので、私は、とてもとても城主の感性に感動したのですが、どうにも他の皆さんは不服なご様子。
　他にも「ﾊﾞｲｸはﾛｹｯﾄ仕様」（これも判らなくてお聞きしましたところ、戦艦大和のように非常に攻撃的なﾌｫﾙﾑを帯びた改造車両のことでしたの）や、挨拶は「押忍」、「髪型はﾊﾟﾝﾁ推奨、眉は剃れ」とか色々ありましたようなのですが、悉く、皆様が「断固、反対！」と、異議申し立てをして却下なされたのだそうです。


　えー……素敵なのにぃ!!!
(´д｀*)ﾉｼ

　私は大賛成なのですが、長谷さんは終始「美しくない！」と仰られてました。虎さんや、龍さんの刺繍は素敵だと思うだけに残念ですの。でも、聞くところによると、城主の意見に総長も同意なされていたそうで、総長は城主が作られた緋色の特攻服をお持ちなんだそうです。ああん、見たいですわ、見たいですわ〜☆　総長が緋色をお召しになられたら、とてもとても素敵だと思いますの！　私もその時は、自分で特攻服を作りますの！　家庭科の自由課題は特攻服で決まりですの！　個人的には鶫ちゃんとおそろいにしたいのだけれども……鶫ちゃん、着て下さるかしら??　鶫ちゃんの好きな、ﾏｲﾒﾛちゃんや、ﾘﾗｯｸﾏちゃんの刺繍を施せば、きっとお気に召して頂けると思いますの。うふふ、頑張って、作ってみせますわ〜♪　

　他にも、長谷さんや佐倉さん、新町さんに真岡さんは私や鶫ちゃんの知らない髑髏をいろいろと教えて下さいますの。

「そろそろ、ワシたちも引退せんとなぁ」

　って、真岡さんが素敵な無精髭をｼﾞｮﾘｼﾞｮﾘ撫でながら仰られていましたが……それは、それで、とても悲しいですの。かくいう私も初代ではないので……譲られて、ＳＣに入隊しましたけれども……既に、前司馬支部の引退は見ておりますから……また、あのような悲しみが来るのは嫌ですの。

「って、ゆっても……ｶﾀﾁ譲るだけで、別に俺たちﾌﾂｰに茅市にいるから、会えなくなるわけじゃねーけどな！　つか、司馬んときは、いっきなし『親の転勤で引越しすっから抜けるわ』とか云われて、ﾏｼﾞ、ﾋﾞﾋﾞｯたけど……なー、そゆこと考えるとあれか？　ﾘｰﾏﾝ系なﾔﾂを選ぶと大変っつーｺﾄかなー??　引退より、後任えらぶのが面倒なんだけど」

　って、佐倉さんが仰るのも無理のない事実。
　弟妹がいらっしゃる方は、大概が後任に弟妹をお選びになるのですが……私の家もなかなかどうして、学さんという弟がいるのですけれども、学さんは髑髏にすら入隊して下さいませんの。

「ｵﾚは、おねー様のように片手でｽﾁｰﾙ缶を潰してみたり、くしゃみと同時に握っていたｼｬｰﾌﾟﾍﾟﾝを割ってみたり、あまつさえ指相撲で相手の指を骨折させるような素敵な腕力つか、握力は持ち合わせておりませんので、謹んで辞退申し上げます」

　ですって！
　も、鶫ちゃんちは燕ちゃんが入隊しているし、きっと燕ちゃんなら鶫ちゃんの後も立派に継げるから羨ましいって思うのですけれども……どうしましょう！　一応、学さんに

「では、学さんの代わりになりそうな素敵な方をご紹介していただけるかしら？」

と、お願いしてあるのだけれど……学さん……その時、もう、奥歯でｱﾙﾐﾎｲﾙを噛んだような凄く嫌な顔をされましたので、あまり期待が出来ませんの。
　私の通っている合気道道場で素敵な方を何人かお見かけしたのですが、どの方も、疾うに還暦を迎えられておりまして……流石に、城主より、年上の方をご紹介するわけにも行きませんし、本当に困りましたわ！
　今の茅南中にどのような方がいらっしゃるのか……いっそ、ｼﾝちゃんにお願いしようかとも思ったのですが、

「亮二と一緒に居る時間が減るから、いや」

の一辺倒。いっそ、その亮二さんも一緒に……と思ったのですが、あら！　亮二さんは茅中の生徒さんでいらしたのですね！　思わず、その話を鶫ちゃんにしたところ、一緒にいた燕ちゃんも同様に、買ったばかりのｱｲｽを落としたときのような、凄く残念そうな顔をされましたの。

「や……久米は、ｼﾝｾｲﾆｼﾃｵｶｽﾍﾞｶﾗｽﾞってやつだ……強いっつえば、強いけど、弱いっつえば、激弱だぜ？　なんつか、こう……世話になったから飯奢るっつったときも、『いいのか？』とか、すげー嬉しそうな顔して、頼まれたのがｵﾆｷﾞﾘだったときとかさー、も、どうしようっつーか……え、お前ｿﾚでいいのっつーか……悩みどころが『ﾀﾗｺか、梅か』とか、あー……も、いいよ二つ買うよとか云ったら、また、すっげぇ嬉しそうな顔とかすんだぜ？　そんなﾔﾂをﾄﾞｸﾛに誘えるかっつーか、多分、久米はﾄﾞｸﾛの存在すら知らねえって！」

　ですって！　
　珍しく、饒舌に燕ちゃんが教えてくださったのだけれども、も、そのお話を聞くだけでとても可愛らしい方だと思いません？　何よりも、ｼﾝちゃんが懐いている方ですもの！　きっと、素敵な方に違いませんわ☆　ただ……ｼﾝちゃん、とても寂しがりやさんなところがあって……一人でいることがとても苦手な子なので、少し心配ですの。大丈夫かしら??

　そう云えば、前回の時、鶫ちゃんが「弱点」についてお話されておりましたわね。私の弱点は勿論、鶫ちゃんですわ！　もう、鶫ちゃんが可愛らしい仕草を見せる度に、私の心ははちきれんばかりの高ぶりを見せますの！　しかも、鶫ちゃんはとても怖がりやさんで、実はお化け屋敷とかﾀﾞﾒﾀﾞﾒなんですの！　ですから、私が一緒にお化け屋敷へ入って差し上げるのですけれど、もう、入り口付近から、

「ﾀﾞﾒだ、まゆ！　ｱﾀｼ、ぜってーﾑﾘ！」

とか、いじらしく顔を背けている様子など本当に可愛らしくて堪りませんの。勿論、私はそんな鶫ちゃんの手を引いてお化け屋敷へ挑むのですけれども！　また、いつか髑髏の皆さんで富士急へ赴きたいと思いますの。絶叫ﾏｼﾝに搭乗したときの佐倉さんの叫び声も、それはそれは格別ですのよ♪　
　そういえば……私も他の方の弱点を知りませんの。特に総長と城主。あの二人にも弱点なんてものがあるのかしら〜☆

　尚、今回の題名を見た鶫ちゃんが、

「まゆ……あんた、ついに呪文とかそっち系にまで手、だしたの？」

って、凄く深刻な顔をなされたのですが……あら？　鶫ちゃんは習わなかったのかしら？　十二ヶ月の覚え方。古典でよく用いられる雅語ですの。睦月、如月、弥生〜の頭文字をとって繋げた言葉ですの。ふふふ、それを呪文だなんて、鶫ちゃんは本当に可愛らしい。きっと、「水平ﾘｰﾍﾞ」も鶫ちゃんには不思議な言葉であり、「いいくにつくろう鎌倉幕府」なんて、11922960年のお話になってしまうんですわ！　ああん、なんて素敵☆　可愛らしいですわ、本当に可愛らしい方ですの！　今度は是非とも、本物がでるらしいと評判の浅草・花やしきのお化け屋敷へ鶫ちゃんをお誘いしましょう♪　きっと、とても楽しい一日になると思いますの！　


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