「クソッ!なんだコイツ!クロックまでヤられたぞ!」
「勝てる訳ねぇ!」
「逃げよう!カネの分は働いたぞ!」
わらわらと逃げ出すマフィア達...路地には既に倒された者達がいる...。
「何なんだ...何なんだお前は!」
時代錯誤なギャングスタイルのスーツに真っ黒なマスクのブラックマスクは焦りと恐怖から上擦った声を上げた。
「失せろ...命が惜しいならな」
漆黒の龍の鎧を纏った男はそう答えた。

ブラックマスク一味が全て逃げ去った後には黒龍のみが佇んでいた...。
「神崎め...今さら何をさせようと...?」

ガシャン!

背後の窓ガラスが割れた...建物の「内側」から

?
「やっと繋がった」
見ればガラスの向こう側には昼間の空と二人の男。一人は青い服を着た少年。もう一人は紫色の服を着た大柄な男。こちらは夜の路地なのに割れたガラスの向こうに、だ。
「あんたがリュウガだよね?」
「何の用だ」
「ちょっと手伝って欲しいんだ。そうすれば<シンジ>にも会わせてあげるよ」
差し出された手には黒い時計の様なモノ。
「....フ」


こうして黒龍...リュウガはコウモリの街を出ていく。行き先は...