「さ、出来たわよ。ちー、食べましょ」
「よーし、いただきます」
何となくつけてある歌番組と、目の前の天ぷらそば。キッチンも大分年越しっていう感じがする。いつだって、年越しは兄さんと2人で過ごしてきた。特別出歩く用事もなかったし。
兄さんは西海駅の前でバーを経営している。本来なら大晦日の夜なんて稼ぎ時のはずなんだけど、年末年始はしっかりお休みにする方針。それでもお店の経営は回るらしい(普段どれだけ……考えるのも怖い)。
始まりをずるずる引き摺る気もなく
どうもこんばんは、エコです。
今年もナノスパとエコをありがとうございました。
でもね……
2014年もまだ公開するお話が1本残ってるの!!!
そして、明日の夜まで始まりを引っ張りたくなくって、今書いてる!
いやはや……来年もナノスパ漬けだなあきっと。
そんなこんなで、まだまだよろしくおねがいします!
「チッ、あの野郎…!」
睨み付ける手の上の画面。そこで繰り広げられていたのは路上ライブ。私はそれを近所繋がりのバンドマン連中と見ながらギリギリと歯を食い縛っていたワケで。
連中とはいろいろな話をしていた。大学祭のために組んだバンドでステージに立ったとか、自分らで曲を作ったりしてまあまあ充実したバンドライフを久々に送れたとか、そんなようなことを。
なず姉――今は社畜をしている私の姉も一緒になって各々の楽器をペンペンとかベンベン鳴らしていた年越しも今は昔。なず姉は社畜の名に恥じぬスケジュールだし、私は騙し討ちを食らっている。
昨日からの流れで何故かこーたがうちにいる。せっかくだし頭数があるうちに掃除をしようと思って部屋の掃除を手伝わせている。母さんには友達に掃除を手伝わせるなと叱られたけど、こーただから別に問題ない。
元々特別汚いワケでもない部屋だ。布団を干したり、掃除機をかけたり。日頃はなかなか出来ないことをやっているだけ。学習机の引き出しも、随分とメモやなんかで溢れている。あれっ、これはいつのキューシートだ?
「野坂さん、これは何ですか?」
「なにそれ」
「ああーっ!」
「これは、オリジナルのロボットか何かですか?」