「たまちゃ〜ん」
「アヤちゃん、いつになく鬱々してるね……大丈夫?」
「後悔はしてないけど、体が2つ欲しいよー!」
部屋に上がり込むと同時にアヤさんの悲痛な叫びがこだまする。俺と慧梨夏は年末年始の放置期間を終了して久々に自分たちの住む部屋に戻ったところだ。アヤさんの悲痛な面持ちはご愁傷様ですとしか言いようがなく。
俺はいつものように紅茶を淹れて、話を始めようとする2人の前に出す。て言うかアヤさんて慧梨夏の部屋までどうやって来てるんだろ。車を持ってるような感じでもないし、ここは駅から近いってワケでもないし。