「隣、いいかしら」

 星ヶ丘大学の最寄り駅から1駅ほど行ったところにある焼き鳥居酒屋“玄”の暖簾をくぐり、いつもの席をキープしていたカーディガンの男の隣につける。チラリとこちらを窺ったその目は鋭く、殺気に満ちていた。

「何の用だ、宇部」
「プライベートで飲みに来ただけよ」
「いらっしゃいませ〜。お通しです〜。ご注文は〜」
「5種盛りと生中を」
「少々お待ちくださ〜い」


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