「はよーございまーす……」
「うわっ、ハマちゃんどうしたの」
ぴたん、ぴたんと水音を立ててサークル室にやってきたのはハマちゃん先輩。全身ずぶ濡れで、どこをどう歩いて来たらそんなことになるのかなって。
最近は雨が降ったり止んだりが忙しい。少し目を離したら天気なんてすぐに変わってる。大学構内も今は晴れているけど、ほんの数分前までは激しく雨が降りつけていた。
「今日雨マジパなくないすか。駐車場から入り口まで走っただけでこうっすよ」
「見ての通り今は晴れてるね。ハマちゃん、もしかして一瞬降ったのに当たった?」
「みたいっすね」
「とにかく、それだけ濡れてたら風邪ひくし、服絞って来なよ」
「タオルありますよ」
「サンキューあやめ。じゃ、ちょっと行ってきまーす」