「あっ野坂さん、そこでお茶をしていきませんか」
「いいけど、俺が食うモンがねーんだよ」
「何を言いますか、ういろうがあるじゃないですか。さっ行きますよっ!」
「あ〜れ〜」
今日は久々に外に遊びに出た。星港市の中心街・花栄からちょっと歩いたところにある商店街だ。この商店街のごちゃっとした感じや何とも言えないカオスな雰囲気は独特だ。それと、俺の用事がほとんど済むところがありがたい。
こーたとはゲーセンに行ったり食べ歩きをしたりする。まあ、主にゲーセンかな。電気街も近いからそういう店に行ったりもする。なるほど、そういうことばっかりやってるから俺たちは彼女が出来ないんだ。
半ば無理矢理引き摺られて入ったのは、ういろうを主力商品とする老舗。こーたはういろうをポッキー食いするほど好きで、その他和菓子も大好きだ。あんこが嫌いな俺にはとても理解が出来ない。