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【SSS】冗談でそうは言わない

 その電話を受けてしばし。みるみるうちに春山さんの表情が曇って行く。それまではニコニコしてて、俺にもお茶を淹れてくれたりしてすごくご機嫌そうだったんだけど、今では右足が主の居ない椅子をガタンガタンと蹴っている。

「なーあリンよォー……冗談にしちゃァー、ちーったぁ性質が悪くねえかァー、なぁー。全然笑えねーんだよなァー」
『冗談でそんなことを言うか』
「で? 用件は何だっけか」
『明日のシフトに代わりに入ってはもらえんだろうか』
「お前、明日が何の日かわかってないワケじゃねーよなー」
『ええ。わかっていて言っていますが何か』
「リンテメー表出ろや! 上等だこの野郎ぶん殴ってやる!」


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【SSS】蘇生の儀式とタイミング

「おはようございま、す…?」
「おはよータカシ」
「えーと、この惨状は?」

 サークル室に入ると、高崎先輩と果林先輩が死んでいた。もちろん、本当に死んでいるというワケではないのだけど、表現として「死んでいる」と言っても何ら違和のない活動停止状態。
 高崎先輩と言えば、いつも背筋がシャンと伸びているし、圧倒的なオーラみたいな物がある。果林先輩はいつも元気。なのに、その2人が息をしているのかどうかもわからないほど静かに背中を丸めているのだ。


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