「さて、戦争の時間だよ」
大学祭が終わって、MMPも代替わりした。うちや圭斗の手から実権は離れ、新代表のりっちゃんを中心にラブ&ピースなサークルになっていくことだろう。新体制になったという理由で再びやるようになった発声練習を終えたその時、圭斗が物騒なことを言い出した。
「なに、戦争?」
「定例会で話してたんだけど、緑ヶ丘と合同で飲み会と缶蹴りの2部構成でなるイベントを開催することになりました。昔よくやってた交流会の一環だね」
「あー……そういやあったな。でも昔は本当に技術を向上させるための合同練習だったと思うけど」
「ん、それは時代の移り変わりということで納得してもらえると嬉しいよ。とにかく、やることには決定しているのでぜひ参加してください。交流会とは言え、戦争だ。僕は当然負ける気なんかこれっぽっちもないからね」