【SSS】1ヶ月戦争のゴングを鳴らせ

「――というわけで、今年のDJブースの責任者は岡崎に頼むことになった。ここからは岡崎の指揮の下で当日に向けて練習したり、企画したりしてくれ」

 MBCCの通年の活動である昼放送が始まり、そして10月に入るということで大学祭に向けての動きも加速していくことになる。俺と高ピーは大祭実行さんとの兼ね合いがあってMBCCの側にずっといることは出来ないから、DJブースの責任者はヨシにお願いすることになった。
 そして、MBCCでは延々と公開生放送をするDJブースの他に、延々と焼きそばを焼き続ける食品ブースも出店するのが毎年の流れだ。食品ブースは毎年1年生が担当することになっている。メニューは焼きそばで決定してるからその辺の打ち合わせはないけど、レシピは毎年研究開発しなきゃいけない。


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【SSS】Freedom and Restraint

「は〜……めんどくせー…!」
「どうしたんです野坂さん」
「いや、俺って成人式実行委員じゃんな」

 私たちは今年成人を迎えるということで、年明けにある成人式に向けた成人式実行委員という物が組閣されていました。私と野坂さんは同じ青浪市という括りで成人式に出ることになっているのですが、野坂さんは見事その実行委員に選出されたんですね。
 青浪市の場合、実行委員は地区ごとの持ち回りで選ばれることになっているそうです。去年はこの地区だったから今年はこの地区から出しましょう、という具合に。そして、委員選出は今現在向島の外に出ていないことが条件になりますね。

「地元に残ってるというだけの理由で選ばれた実行委員ですよね」
「正直、実行委員は地区ごとのローテーション的に避けられない仕事だから職務を全うするけど、実行委員として活動してる奴とそれ以外で関わり合いを持つ気は一切ないし誰がどうなろうが死ぬほどどうでもいいんだよ」
「本当にあなたってクズですよね」


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【SSS】息抜きは性癖全開で

「……ふう。秦野さん、どうでした?」
「うんうん、よかったよー」
「そうですかー」
「それじゃあ休憩しようかー」

 よかったよー、じゃないんだけどなあ。星港大学演劇部では、学祭公演と12月公演に向けた練習で忙しい。トレーニングに、読み合わせに、練習にと休みの間中ずっと準備してて、学祭の方はそろそろ詰めていかなきゃいけない頃合い。
 演出を担当している秦野先輩が練習を統括してるんだけど、私が「どうでした?」って改善点を聞いても「よかったよ」としか言ってくれないのが専らの悩み。私は自分のやってることが自分で見れないから聞いてるのに、何がどう良かったのかすらもわからないんだもん。


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【SSS】出席ボーナスの使い方

「あ、さすがに秋学期1回目はちゃんと来たね」
「さすがに来ますよ、1回目は」

 秋学期1回目のゼミが始まった。社会学部3年のゼミは木曜4限に設定されている。安部ちゃんはお茶を淹れながら、やってきた学生に秋学期の初回だからとまんじゅうを配っている。ゼミがお茶会になるのは安部ゼミあるあるだ。
 出席が足りないタイプの問題児である俺は、14時40分から始まる4限にも寝坊で遅刻することが多々ある。安部ゼミのルールでは、45分以上の遅刻は0.5回の欠席にカウントされる。丸1回寝過ごすこともあるし、0.5欠の積み重ねで俺は出席がヤバくなっていた。

「ところで高崎君、君の夏のレポートだけど」
「ああ、どうでした?」
「君自身のレポートは相変わらず良く出来てて、この調子で頑張ってくれたらいいよね」
「そうすか」
「で、肝心の飯野君のレポートだね」
「あっ、大事なのはむしろそれっす。どうでした?」


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【SSS】You're so into him!

「ナ、ナ……ナンダッテー!?」
「うわーい、いつもよりガチなヤツをいただきましたよ」

 履修登録期間中の学食は、いつもより人が少ないからか声がよく響く。向島大学では、3、4年生は自宅から履修登録が出来るけど1、2年生は大学まで出て来て履修登録をしなければならないという謎の決まりがある。まだ定期を買ってなかったのでこーたの車に乗せてもらって履修登録をしに来たんだ。

「聞いたことのあるヤツだと思って来てみれば。やっぱりお前か、野坂」
「圭斗先輩! おはようございます!」
「私たちは履修登録ですけど、3年生の先輩がどうされたんですか?」
「ん、僕はこれからゼミの友人と麻雀大会でね。腹ごなしをしようと思って来たんだよ」
「そうでしたか。麻雀大会は夜通し行われるのですか?」
「結果としてそうなるんじゃないかと思うよ。さすがにゼミ室で酒を飲むわけにはいかないから、僕の部屋に移動するんじゃないかな、知らないけど」
「ぜひ俺もいつか圭斗先輩宅での麻雀大会に参加出来ればと」
「そうか、お前は麻雀が出来るんだな。MMPで麻雀大会を企画したら何人乗ってくるかな」
「私も出来ますし、土田さんも出来ますから、野坂さんを含めて最低4人は揃うかと思いますよ」
「ムラマリさんも奈々出来るし菜月さんも興味があるとは言ってたから、結構な規模になりそうだね」
「ナ、ナンダッテー!? 菜月先輩が麻雀に興味を…!?」
「と言うか、ほぼ全員じゃないですか」


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