「おはよう」
「やァー、菜月先輩、おはようございヤす。買い物スか?」
サークル室に行くと、いつものようにいつもの面々が出迎えてくれる。12月にもなるとさすがに少し寒くなってきたなという感じがする。とは言え向島は晴れの方が多いからまだあったかいかな。圭斗はもうダウンジャケットを着込んでるけど、正直そこまでやらなくていいだろうと。
ダウンジャケットと言えばりっちゃんもそんなような上着を着てるけど、りっちゃんの家は山浪エリアの山間部にある。雪が降るか降らないかという次元の話だ。そんな場所から通ってきてるりっちゃんだから、装備も厳重に。所詮その辺に住んでる圭斗とはレベルが違うんだ。
「ホットミルクがおいしい季節だろ。でも、今は豆乳をレンチンで飲むのが流行ってるそうなんだ。上にマシュマロを乗っけてもおいしいって言うから、マシュマロ」
「へェー、いースねェー。ホットミルクと言や高崎先輩を思い出しヤすわ」
「ああ、確かに。でもアイツは季節問わずホットミルクだからな。ゼミのパーティーか何かのプレゼント交換でハチミツをもらってからは砂糖の代わりにハチミツを入れてるって聞いた」
「美味いスわ」
「絶対おいしいよなあ」