「えっと、ルーズリーフC罫、ボールペンの芯、それから……」
「大学ノート、ホワイトボードマーカー、ストック用MDにーっとくらァ」
りっちゃんと一緒に購買でお買物中。欲しいものをどんどんカゴにぶち込んで、お会計はいくらになるかななんて計算しながらの買い物。ただ、今回の買い物はうちの私物やその他のおつかい、それからサークルで使う備品なども一緒くたに会計することになっている。
カランカランと場に鳴り響く鐘の音。12月に入ってから、購買ではガラポン大抽選会が開催されているのだ。会計1000円で1回抽選会の券がもらえるというわかりやすいシステムで、狙いは当然上位の景品だ。まあここでね、6等のうまい棒なんてね、要らないんですよ。縁起でもない。
「あっそうだりっちゃん、うちCDの受け取りもあるんだ」
「CDスか? 菜月先輩、いつもオンラインで自宅配送じゃないスか。わざわざ購買で注文したンすか」
「全ては抽選会の確率を上げるためだ。強いて言えば購買でCDを予約すると2割引きになる分抽選会の券がな」
「普段はその恩恵がありがたいンすけどねェー」
「そういうことだから、ちょっとうちの買い物も持ってて」
「はーい」