そう、じりじりと見られても、俺には正直どうしようもないというのが本当のところ。もちろん、どうにかしたいとは思ってるし、説得もしている。だけど、手応えはあまり感じられない。
 マリンが俺を見る目には、焦りとか怒りのような物が見て取れるだけに、何とも言えなくって。確かに俺も無力ではあるんだけど、何よりつばめ先輩がビクともしない。

「ゲンゴロー、もっと説得してよ」
「してるんだよ。これからもステージやるには方法なんて選んでられないし、マリンをウチの班で受け入れてもらえませんかって」
「うう〜、つばめ先輩〜、どうして受け入れてくれないですか〜! 絶対朝霞の陰謀に決まってる!」