「沙都子、ミラの様子どう?」
「Kちゃん。ううん、厳しそう」
「そっか」

 夏合宿2日目、夕食の時間。青白い顔をしたミラは、夕飯の時間になっても食堂に行くことが出来ずにロビーのソファで休んでいた。夕飯が終われば番組のモニター会が始まる。極度の緊張に襲われているようだった。
 ミラの隣には沙都子についてもらっている。班は違うけど同じ大学だし、何より“さとかーさん”と呼ばれるだけの空気感を持つ沙都子が側にいればミラも少しは安心するかなと思って。