「はー……」

 石川が眉間を抑えて溜め息を吐いている。割とよくある光景だが、眼精疲労がいつにも増してしんどいのだろう。オレも目は割と酷使する方だからその辛さはよくわかるのだが、石川の方がいくらか重症のようだった。
 立ち上がった奴は、タオルを水で湿らせそれを電子レンジで加熱し始めた。蒸しタオルを作っているのだろう。原始的な手法ではあるが、一時的な癒しをもたらすにはそれでも十分効果的なのだ。どうやら余程しんどいらしい。