ここしばらくは幽霊部員を決め込んでいたサークルにも、久し振りに顔を出してみる。たまに顔を出しておかないと、いないことで面倒なことになるパターンも往々にしてあるからだ。すると、ちょうど大石が進行をしながら何らかの紙をホワイトボードに貼り出しているところだった。

「おはようございます」
「あっ、石川。久し振りー」
「今って何かやってるところ?」
「今はねー、夏合宿の話かなー。班割りが出たんだってー」
「もうそんな季節か。これ、差し入れ。みんなで食べてもらえれば」
「わー、ありがとー」