「ナ、ナ……ナンダッテー!?」
「うわーい、いつもよりガチなヤツをいただきましたよ」

 履修登録期間中の学食は、いつもより人が少ないからか声がよく響く。向島大学では、3、4年生は自宅から履修登録が出来るけど1、2年生は大学まで出て来て履修登録をしなければならないという謎の決まりがある。まだ定期を買ってなかったのでこーたの車に乗せてもらって履修登録をしに来たんだ。

「聞いたことのあるヤツだと思って来てみれば。やっぱりお前か、野坂」
「圭斗先輩! おはようございます!」
「私たちは履修登録ですけど、3年生の先輩がどうされたんですか?」
「ん、僕はこれからゼミの友人と麻雀大会でね。腹ごなしをしようと思って来たんだよ」
「そうでしたか。麻雀大会は夜通し行われるのですか?」
「結果としてそうなるんじゃないかと思うよ。さすがにゼミ室で酒を飲むわけにはいかないから、僕の部屋に移動するんじゃないかな、知らないけど」
「ぜひ俺もいつか圭斗先輩宅での麻雀大会に参加出来ればと」
「そうか、お前は麻雀が出来るんだな。MMPで麻雀大会を企画したら何人乗ってくるかな」
「私も出来ますし、土田さんも出来ますから、野坂さんを含めて最低4人は揃うかと思いますよ」
「ムラマリさんも奈々出来るし菜月さんも興味があるとは言ってたから、結構な規模になりそうだね」
「ナ、ナンダッテー!? 菜月先輩が麻雀に興味を…!?」
「と言うか、ほぼ全員じゃないですか」