「は〜……めんどくせー…!」
「どうしたんです野坂さん」
「いや、俺って成人式実行委員じゃんな」

 私たちは今年成人を迎えるということで、年明けにある成人式に向けた成人式実行委員という物が組閣されていました。私と野坂さんは同じ青浪市という括りで成人式に出ることになっているのですが、野坂さんは見事その実行委員に選出されたんですね。
 青浪市の場合、実行委員は地区ごとの持ち回りで選ばれることになっているそうです。去年はこの地区だったから今年はこの地区から出しましょう、という具合に。そして、委員選出は今現在向島の外に出ていないことが条件になりますね。

「地元に残ってるというだけの理由で選ばれた実行委員ですよね」
「正直、実行委員は地区ごとのローテーション的に避けられない仕事だから職務を全うするけど、実行委員として活動してる奴とそれ以外で関わり合いを持つ気は一切ないし誰がどうなろうが死ぬほどどうでもいいんだよ」
「本当にあなたってクズですよね」