「さあ! 唐揚げの季節ですよ!」
「おー!」

 学内の大学祭ムードが高まる中、バスケサークルGREENsもそれは例外じゃなかった。突然慧梨夏サンが陣頭指揮を取り始めたかと思えば、唐揚げの季節って。それに対しておーと反応した三浦も詳しいことはわかっていないようだ。三浦のそれは今に始まったことでもないじゃん?

「例年GREENsでは大学祭に唐揚げのブースを出店してます。今年も同じく唐揚げで勝負します! 目指せブース賞! というワケで、例年通り3年生主体で回すそうなんで、今年はうちとサトシが中心になってやっていくのでよろしくお願いします」
「毎年同じ唐揚げでも、慧梨夏ちゃんがリーダーってだけで期待度がいくらか増すね!」
「美弥子さんの期待に応えられるように頑張りまーす。見たまんまうちは現場を走り回って、サトシがお金のこととか事務的なことをやるような感じで行こうとは言ってますよね」
「うん、適材適所だと思うよ」