0522 12 : 02
告白


おひさしぶりです。
タカクラくんに告白されました。

先週の月曜日、
いつものように放課後二人でご飯を食べて
その帰り際でした。
(わたしとタカクラくんは月曜五限に同じ授業を取っているので時々そのままあそぶのです)

その日は大雨で。
バス停はわたしとタカクラくん、二人きり。
(タカクラくんはバス停のちかくに住んでいて、
いつもわたしを見送ってくれる)

バスは全然こないし、
雨の音が邪魔でうまく話せないし、
沈黙、沈黙。

その沈黙のやぶったのは他でもないタカクラ氏で。

「めじさん」
「んー?」
「俺、めじさんのこと、好きだよ」 

え、ええー!
うそやんー! 

と思ったけれど、
感情が顔に出ないたちなので顔がうまく動かない。
やっと声に出せたのは

「……ど、どういう意味で」
という偉そうな返し(ばかだー!)。

タカクラくんは一瞬
「え……」と、困ったように声を出し
(わたしは「そうだよねー、ごめんねえ」と心の中で謝る)
その沈黙の間に、
バス停には人がやってきて。

タカクラくんはいつものようにふにゃっと笑いながら
「そのままの意味だよ」
と言って、ばさり、と傘を広げた。
「あーあ、言っちゃった! 言うこと言ったし、帰るね」

ちょうど、バスももうすぐ来る時間。

でも、そんな曖昧なまま別れるのは嫌だ、
なんとか話を繋げないと。
というか、片想いだと思ってたのに!
普通に、放課後、友達同士で遊んでる
(と思っておかないと、気持ちがばれる!)
と思い込んでいたのにー!

「今日のは、デート?」
わたしはデートだと思わないようにしていたけど。
だって、浮かれちゃうんだもの。
「そんな。俺は毎回デートやと思ってたよ」

えええええー!!?!?!!!?!?

「そっ、そっかあ」
と言いつつ、耳から火と血が出そうになる。
うわあ、うわあ、うわあ。
デート。デートしてたあ。

というところに、緑のランプがついたバスがやってくる。
最終のひとつ前のバス。乗らないと、まずい。

「じゃあね、きをつけてね」
と言って互いにいつも通りに別れたけれど、
そこから家までの道のりがひどく曖昧なくらい、ぼーっとしたまま帰宅しました。

乗り換え、うまくできてたんだなあ。


(この話にはまだ続きがあるのですが、
もう少し整理してから書きますね)

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