Mar13::映画
 Fukushima 50

地元民なのでね。
原作のルポ読んでから観た。

話題:今日映画館に見に行った映画

なので辛口になっちゃう。

原作が徹底取材で書かれてるのもあるけど、
記録映画としても
ノンフィクションに基づく映画としても、
すっっっごく中途半端な感じの作り方。

仕方ないよ。
原作がかなり緻密な取材を経ての構成で、
それを2時間に凝縮しなきゃいけないんだもの。

泣いてる人もいたけど、
私は正直序盤の津波映像で
過呼吸起こしかけたくらいで、
泣くに泣けなかったよね。
じーんとしたシーンもあるし、
役者も大物揃いだから演技も凄いんだけどさ。

何か無理やり感動モノにしようとしてない?
みたいな。

途中途中で字幕入れるなら、
序盤から入れないと観客わからんでしょ。
原作読んでないと
これは誰であれは誰だろうなんて、
ほんとちんぷんかんぷん。

個人情報がなんちゃらなんだったら、
映画だけ1部仮名にするとか策はあるのに、
そこも現実のままやろうとするから
中途半端なん違うの。

主体を吉田昌郎に絞るならそれでもいいけど、
あの日原発で起こったことをやるんだよね?
脚色の加え方が違うと思う。

若松監督が悪いわけじゃないとは思うけど、
すげー微妙な印象。
もっと違う見せ方があったと思うの。
全国公開なんだから、
見るのは原発関係者だけ、
被災者だけじゃないもの。

大人の事情でやむなくカットしてるのかもだけど、
作業員で亡くなってる人もいる。
私が原作で1番泣いたのそこ。

多くの犠牲と献身があったから、
最悪の事態は避けられたわけで。
(ぶっちゃけ放射線量については、
本当に正しく報道されてるかも信用ならない
時期があったしな)

原作でも指摘してたけど、
3.11の前に起きたスマトラ島沖地震とか、
いろいろ津波に対策するきっかけはあったのよ。
なのにすったもんだ水面下でやってるうちに、
あの地震が来ちゃったもんだから非難轟々で
裁判沙汰にまでなってる。

国と会社のトップが感情的でもいかんけど、
日和見過ぎてもさ。
まぁ非難大好きな人が一定いるから、
責任回避を最大限考慮しないと動かないんだろうが。

悪質な転売にしろ大津波にしろ、
99パーセント起こるって確証がないと、
予防策すら取らないんだものね。
パンデミックも自然災害も、
規模を大きくしてるのは主に人災よな?

国と自治体は、
いざというときの仕組みは作るが、
守ってはくれない。
今の日本はそれが当たり前と思って
生きなあかんな。

話がだいぶ逸れたけど、
これ観る人には原作も読んで欲しい。
どっちが先でも構わないから。

冬期は出稼ぎに行くしかなかった
貧しい地域の人達のために、
原発を誘致した当時の首長の思いもわからんくはない。
わからんくはないが、
同情はしない。

何かあったときのために保証金もらってて、
更には賠償金まで最大限要求してる地域の人達だもの。
県内でそこだけ貯蓄額が1桁違う言われてて、
東電支払いだから
出来るだけ豪華な家建てよう、
賠償金が減るから仕事しないで朝からパチンコして
避難受け入れた自治体が作った仕事を蹴り、
親の介護の名目で仕事出来ないってことで
保証金もらって
女囲って更には風俗遊び、
なーんて話聞くだけじゃなく、
実際に会ったことまであるからさ。

極々1部の人なんだろうけど、
被害者様々ってどうなんそれ?
みたいな話はごまんとあった。

慎ましく生活してくれとは言わんし、
もらえるものはもらったほうがいいけども。
それ、
国民の税金ですよね?
てなる。
同じ県内だから尚更納得いかないんだろうけど。
震災後、
レクサス始め国内海外の高級車、
バカみたいに増えたしな。

お前ら政治家の金の使い道糾弾すんなよ、
とすら思う。

原作は原発関係者の話と
陸自と消防隊の話だけなので、
ここまでモヤモヤむかむかしないし。
むしろ
すげーな、
切ないな、
てことばかり。

特に若くして亡くなった作業員の
ご遺族の話は泣いた。
しかも、
地震直後に連絡がついて声が聞けた、
てくだりは思い出しただけで泣ける。

(不都合なことは省かれてるかも知れんが)
事実に基づいた映画なだけに、
それだけ期待も大きかったから
よけいにがっかりしちまったやな。

しかし、
自分でテンション上げて下げて、
忙しない1日だった(笑)


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