白い兎が逃げる



話題:有栖川有栖


不在の証明
地下室の処刑
比類のない神々しいような瞬間
白い兎が逃げる

の四編収録。


【白い兎が逃げる】
劇団ワープシアターの看板女優がストーカーに悩まされていた。
初めは電話くらいの被害だったのだが、しまいには旅行先まで付け回されるようになってしまう。
このストーカーを振り回してやろうと、劇団の脚本家は一計を投じるが、ストーカーが他殺死体で発見される。
火村は劇団関係者の策に興味を示し――。


以下ネタバレ↓












簡単過ぎてあらすじになってないあらすじでは、表題作を取り上げてますが、個人的には「比類のない神々しいような瞬間」が大好きです。
ダイイングメッセージが二つも出てくるからな!(←そこかよ)

基本ダイイングメッセージは犯人告発したい、だけどズバリ書いたら犯人に見つかるかも、で難解な文字にするんだと思われますが、上記を踏まえた上で更に違う意味も込めたメッセージその1が出てきて、このパターンは他では見た事ない気がする。……多分。
メッセージその2はあれだよ、最後火村が語った事について、当時確認したのを思い出しました。
普段目にするのに、ちゃんと見えてないもんですね。
今も確認してみましたが、作中の表記確認ができませんでした。
古い○○を誰か私に見せてくれ!←無理

「白い兎〜」は時刻表トリック物。
これが苦手で苦手で、時間なんて覚えてられるかおるぁ!(巻き舌)といつも思うんだ……。
すんなり覚えられる頭脳が欲しい。
ただの時刻表トリックだけではなく、他の要素も絡めてしまうのが有栖川流。


アリスが四方八方に広がる迷宮の通路を(迷)推理でばっさばっさとぶった斬るから、火村が正しい道を見つけられるんだなーと思わされました。
この二人が仲良く(?)捜査するのは大変嬉しいですが、二人を煙たがってる野上刑事がいなかったのが残念だなあ。



101030
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