桜庭一樹先生でした。
わああああぁぁぁぁん!!!!
史上『サラバ!』以来の傑作かもしれない。
先生の著作で一番好きかもしれない。
やばい。
まず冒頭で相変わらずエグい路線かあと思わせる。
かと思ったらオカルト?
と思ったらファンタジー。
と安心させて青春、成長譚。
もうどこまでやらかしてくれるの。
何度泣いたことか。
気持ち良かった……
久しぶりにデトックスした……
まさかこんな傑作とは思わないよ。
『私の男』もそりゃあ傑作だけどさ、
わたしはこっちが好きだ。
ファンタジー意外と好き。
わたしは自作はSFとかファンタジーとか結構書くんだけど、
読むのはほとんどミステリとかイヤミスとか現実的なものばかりで、
とにかく人間らしさ、っていうのに惹かれるのよ。
オカルトはあまり好きじゃない。
でもファンタジーってオカルトとはまた違う。
柴村仁先生の『オコノギくんは人魚ですので』とか、『夜宵』とか大好きだったし、
なんていうの、学が浅いからさ、知識を必要とする現代小説は書けなくてさ、
わたしらしさっての?
わたしの世界を一から作る作業がどこまでも好きっていうかそれしかできなくて。
まさかそれを桜庭先生がやってくれるとは思ってなかった!
ムスタァ……………!!!!
愛しすぎる。
ムスタァ……
どんだけ人間臭いのよ。
洋治もものすごい素敵。
この二人に嫉妬する梗ちゃんの気持ちもわかる!
とにかく「ちいさな焦げた顔」の登場人物全てが愛しい。
デトックスポイント1、梗ちゃんに人間として生きろと説得するふたり。
デトックスポイント2、二者択一を強要されて洗濯するシーン。
デトックスポイント3、生きると約束され、愛してると言えず、ムスタァ、と叫ぶシーン。
デトックスポイント4、ムスタァの帰還。
もう秀逸すぎて。
これ書いてても泣きそうだよ。
あーー。
最高。

次は、歌野晶午先生で『放浪探偵と七つの殺人』読みます!
久しぶりの直球ミステリ!(短編だけど)