紅茶一杯。



失われた恋(バトン)
2011年9月30日 12:57


イラスト・小説・ポエムのお題バトンです。

お好きにお使い下さいませ!



・失ったモノが大切だったと、気付いたのは失った後だった
君からの気持ちが重くて
僕にその気はなくて
だから、手を振り払った
握ってくる、小さな手を冷たくはらって
君を遠ざけた
迷惑だったんだ
鬱陶しかったんだ
君の声も、君の視線も、君の偽善も
全部、全部。
目障りだった
落ち着かなかった
苦しくて気持ちが悪くなってた
翌日から君の居ない朝が来て
何をするにも、どこか虚しさを感じた
無意識に君を捜してる自分に気づく度に苛立つ
何度も何度も、もう居ない君に話しかける自分に腹が立つ
あの日泣いた君の顔がチラついて、寝れなくなった
君に見られるのが嫌だった
君に触られるのが嫌だった
君に優しくされるのが嫌だった
それは全部全部、
「君が、好きだったからだ…」

今更気付いたところで、もう手遅れだ



・どろり、醜い感情とともに
僕が君を突き放してから幾月
君はすっかり笑えるようになって
僕にすら、笑顔を見せるようになった
勿論、前の笑顔とは違うけれど
知り合いの笑顔だけれど
笑えるようになったことに安堵して
僕への事務的な笑顔に苛立った
自分が悪いと解っているのに
今はもう、あの笑顔は
恋人に向ける様な笑顔は
別の奴に向いているんだと思うと酷く、腹が立った
自業自得だと
思っているのに
解っているのに
どろり、と
暗くて重たい気持ちが溢れてくる
体を滲ませる、僕の醜い心
君を見る目つきが変わった事に
自分でも気付いてる

…君は気付いているかな?



・笑えないジョークはよして
君が逃げられないように囲む
腕で作った檻に
君はもがきながら泣きそうになる
笑えないと涙目、僕はその雫を舌に乗せて、嘲笑う。
そんな顔して煽ってるの
泣いたって駄目だよ
これ以上暴走させたいの?
くちづけようとしたら、怖い、と一言。
「……怖い?」
「もう、やめて、くださ…っ」
怯えて泣く君に、急激に冷えていった
僕の一挙一動に体を震わせている君に
泣いてる君に
今更ジョークだと言ったところで
君は信じるだろうか



・別れるなら奪うなよ
あっさりと、別れた事を告げられた
呆然とすると
今は片思いだと更に告げられた
失って気付いただと?
馬鹿なのかお前は
あれだけひとを巻き込んでおいて
自分から手放しただと?
しかもまた同じ奴に恋してるだと?
何やってんだよお前は
「ったく…別れるんだったら、奪うなよな…」
お前だけが恋愛してると思うなよ



・サヨナラの行く末は
さようならと告げたあの日から
毎日泣いて暮らしてた
傷も癒えてきて
あの人にも笑えるようになって
あの人も笑い返してくれたから
やっていけると思ってた
だけどやっぱり駄目だった
優しくされると切なくて
触れられると苦しくなる
なるべく避けるようにしたら
何故か偶然会う確率が上がった
前よりスキンシップが増えた気がする
意識しすぎだって思うけど
せずにいられない
傷口の瘡蓋が
ちくりちくりと痛み出して
剥がれたら怖いと
あの人を避けた
なのにあの人は
まるで剥がして血を吹かせようとしてるかの様に
傷を刺激してくる
嫌いなくせに
好きじゃないくせに
だってそう言ったじゃないか
迷惑だって
鬱陶しかったって
「そう言ったのに…」
瘡蓋が剥がれ掛けてる
血がにじんで来てる
「まだ、好きなんだ…」
痛みと一緒に溢れ出す、気持ち
だけど今更、どうにも進まない
行き場のない、恋心。



以上です。

お疲れ様でした(^O^)

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繋がってるような繋がって無いような。
結局付き合ってたんだか付き合う前に遠ざけたんだか曖昧になっちゃったお…




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