女優の中谷美紀が4月スタートのTBS系連続ドラマ『あなたには帰る家がある』に主演することがわかった。中谷サンが演じるのは結婚13年目の妻・主婦の佐藤真弓、その夫・秀明には俳優の玉木宏を起用。もう一組の夫婦はユースケ・サンタマリアと木村多江が演じる。
主人公・佐藤真弓(中谷美紀)は、結婚13年目の夫・秀明(玉木宏)と一人娘・麗奈との3人家族。子育てはひと段落したものの、私立中学に入学した娘の学費やら諸経費やらが家計を圧迫。生活を守るため、結婚以来、十数年ぶりに仕事を始める決意をする真弓。しかし、秀明は危機感を持つことはなく、真弓の仕事にも家事にも非協力的だ。家事に対してとばっちりのようにしか思っていない秀明と、そんな彼に不満を抱えるばかりの真弓。
そんな中、秀明が働く住宅会社のモデルハウスに、茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)と妻の綾子(木村多江)が客としてやってくる。真弓とは対照的な女性である綾子に、衝動的に惹かれはじめる秀明。綾子も秀明との出会いに、運命的なものを感じていたのだった。家族のために頑張ろうと決めた真弓の決断がもとで、夫婦の溝が深まってしまう矛盾。それでも家族の平穏を守るため一人で頑張ろうとする真弓だったが、真弓がそうすればそうするほど、秀明はますます窮屈さを感じ、綾子との“落ちてはいけない禁断の恋”に奔ってしまうのだった…。
原作は、直木賞作家・山本文緒が1994年に発表した同名の長編小説。「夫婦」という普遍的なテーマをリアルかつドラマチックに描き、多くの反響を呼んだ人気作だ。ある2組の夫婦の日常に潜む、不満やすれ違いも、“落ちてはいけない恋”に不器用な2組の夫婦が蝕まれていく様をスリリングに描く。誰もが共感できるリアルな生活を基にした大人の群像劇でありながら、次々と起こる予想外の展開から目が離せない。ドラマでは、忘れかけていた感情、燃え上がる想いと裏切りの罪悪感に、ハラハラドキドキの展開が繰り広げられる中、物語のラストには、温かな奇跡が用意される予定だという。
TBSによると、最大のポイントは、ドロドロ不倫モノではないということ。「夫婦の絆」をテーマに、クスッと笑えるような「夫婦あるあるネタ」を織り交ぜ、コミカルなタッチで仕立てていく。
主演の中谷美紀が演じる主婦・佐藤真弓は、面倒見の良い長女タイプにして、だいぶ強めの妻で家事は苦手。そして真弓の夫で住宅販売会社勤務の秀明を演じるのが玉木宏。家族の平穏を守るため真弓が頑張るほど秀明は窮屈さを感じてしまう。
またユースケ・サンタマリアが演じるのは、物語のキーパーソンとなる茄子田太郎。家庭的で美しい妻を持つが、時代錯誤といえるほどの亭主関白でいわゆるモラハラ夫。自宅の外でもトラブルメーカーだ。職業は中学校の教師で、真弓と秀明とは意図せず別々の場所で出会うことになる。そんな太郎の家庭的で美しい妻・茄子田綾子を木村多江が演じる。綾子は夫の太郎と息子とともに太郎の両親と同居する、主婦として完璧な女性。家事と育児に没頭することで「幸せだ」と納得してきた綾子だったが、秀明と出会い、強く惹かれていく。
中谷サンがTBSドラマで主演を務めるのは2016年4月から放送された[私 結婚できないじゃなくて、しないんです]以来、2年ぶりとなる。これまで警察官や性同一性障害の役などさまざまな難役を演じてきた中谷サンだが、今回は一般家庭の主婦役。同作の放送枠の視聴者層である40代女性から圧倒的支持を受けるとして中谷サンを起用した制作サイドは、「新しい中谷さんの魅力を観ていただける」と新境地開拓を期待する。
今回のドラマ制作にあたり、スタッフが実際に100人以上の女性にリサーチし、夫について、子育てについて、仕事と家事の両立についての「オンナの本音」を徹底調査した。「共働きなのに夫が食器を洗ってくれない」「夫が靴下をぬぎっぱなし」といった、夫婦あるあるネタも随所にちりばめられる。今を生きる世間の妻たちの赤裸々なエピソードを盛り込んだユーモラスな「夫婦のあるあるネタ」も登場する。
脚本は[ダーリンは外国人][君と100回目の恋]、大河ドラマ[花燃ゆ]などの大島里美、演出は[ブラックジャックによろしく][ブラッディ・マンデイ]などの平野俊一監督。
▽中谷美紀コメント
・今回のドラマについて
平凡に暮らす主婦が、夫がある人妻に恋をしてしまうことで、初めて夫婦の危機に陥り右往左往するような物語です。夫婦の絆という、とても身近ではありますけれども、深く大きなテーマが含まれたドラマです。
・演じる役柄について
専業主婦として娘を育て上げ、改めて十数年ぶりに職場復帰し働き始めようとした時に、旦那さんがあらぬ方向に行ってしまいます。家族だからこそ身近だからこそ「ありがとう」や「ごめんなさい」が言えなくて、ほんの少しのボタンのかけ違いで、夫婦の絆にヒビが入ってしまう、そんなリアルな夫婦像をお見せすることになると思います。
・共演者について
玉木宏さんは、私が演じる「真弓」の夫、結婚生活13年目、ちょっと駄目なちょっと抜けた旦那様を演じてくださいます。ユースケ・サンタマリアさんは、ちょっとモラハラ夫といいますか、少し性格に難のある歪んだ役を演じてくださいます。その妻を演じてくださる木村多江さんは、「真弓」とは対照的におせち料理も全て手作りで、ご家族に振舞っているような理想の女性を描いた役柄です。皆さん本当に達者な役者さんばかりなので、今から撮影が楽しみで仕方ないです。4人でどんなコラボレーションができるのかなとワクワクしています。
・視聴者にメッセージ
100人以上の女性に実際の夫婦生活についてインタビューをして作り上げられたとてもリアルなドラマです。是非ご夫婦の方々もこれからご夫婦になろうとしている方も、夫婦の絆、あるいは愛について楽しみながら、一緒に考えていただけたらと思います。是非ご覧ください。
▽玉木宏コメント
・今回のドラマについて
一見、幸せそうな夫婦を描いたストーリーですが、夫が越えてはいけない一線を越えてしまう、そこに夫婦の危機が訪れるのですが、それでも夫婦である以上、色々な壁を一緒に乗り越えていかなければならない。そのような状況に直面したときに、“夫”は、“妻”は、この問題をどう乗り越えていくのだろうというテーマのドラマですね。
・演じる役柄について
結婚13年目を迎え、子どももいて、最初の頃は起きなかった問題が13年目だからこそ起きることもある。それなりに夫も妻も不満や不安を抱えますが、それをどう乗り越えていけばいいのだろうという思いを抱えた男性です。
・共演者について
主演の中谷さんには、これまで専業主婦の役というイメージがなかったのですが、今回2人で地に足が着いた夫婦役を演じられるということと、夫婦のシーンではクスッと笑える部分もあるので、楽しみたいです。木村さんとは以前にも恋人同士という設定で共演させていただきました。ユースケさんとはバラエティ番組でご一緒したことはありますが、ドラマでの共演は初めてです。みなさんとご一緒できるのが楽しみです。
・視聴者にドラマの見どころとメッセージ
結婚とはこういうものかなと、若い世代の方に想像してもらったり、実際に結婚されている方々には共感していただけるような「あるある」が詰め込まれています。大人の方や結婚されている方はもちろん、若い世代の方にも楽しんでいただける作品になると思います。
▽ユースケ・サンタマリア コメント
・今回のドラマについて
大まかなストーリーをみると、よくあるドロドロ系のドラマかなと思われるかもしれませんが、最終的な着地点は全然違うドラマです。この歳になったからこそ、やれる役ですし、今の流行りを狙ったような作品にはならないと感じたので、やりたいと思いました。新しい、2018年最新型の夫婦のドラマになると思います。
・演じる役柄について
一見、好かれる人間ではないと思いますが、僕は好感を持ちました。わざと嫌われる役や、いやな奴を演じようとは思っていませんし、茄子田太郎としても自分が信じてることを言動に起こしたら、世間的にはちょっと間違っている。そういう人いますよね。きっと、皆さんのまわりにもたくさんいるような人間だと思います。でも、エンターテインメントとしては、男性の言いたいことを体言しているところに共感できる存在だと思います。・共演者について
中谷さんとは、同じ作品に出演することはあったのですが、同じシーンで演じるのは初めてです。本当になかなかお会いできなくて、バラエティ番組にゲストで来ていただいたことが最近あり、一緒にお芝居したいと思っていたので“時がきた”という感じです。玉木さんとは、バラエティ番組で少しお会いしましたが、本格的にご一緒するのは初めてで、楽しみにしています。木村さんは、本当に昔から縁のある女優さんです。これまで一番多く夫婦役をやっているという特別な存在で、今回も夫婦役だからこそ、今までとは違った関係性をお見せできればと思っております。
ありそうでなかった4人のキャスティングに注目してください!
・視聴者にドラマの見どころとメッセージ
人間関係の変化の過程で、それまで溜め込んできたそれぞれの思いや、実はこういうことを思っていたというのが、浮き彫りになってきます。普通に生活していても、一見、まともに見えるひとが、実は内面ですごく極端な考え方を持っていたり、すごく変わったひとだなと思っても、内面は誰よりも誠実な考え方を 持っていたりすることがあると思います。このドラマでも、どんどん登場人物の見え方と関係性が変わってくるところを楽しんでいただきたいです。
▽木村多江コメント
・今回のドラマについて
心の穴を埋めたくて、自分の居場所を探している人達の話です。
・演じる役柄について
本当の自分を押し殺しながら、今が幸せと思い込んでいる女性です。寂しさを埋め、本当の自分をわかってくれる男性と出会い、おちていきます。
・共演者について
(中谷)美紀ちゃんとユースケさんは何度も共演し、信頼できる楽しみな方々です。玉木さんは2度目ですが、真摯にお芝居される方。皆さんと化学反応し合いながら、心がチクチクするようなドラマを作れたらと思います。
・視聴者にドラマの見どころとメッセージ
誰かといても孤独で、その隙間をなんとか埋めたくてもがいている人達が、どうなっていくのか…。皆さんの心の隙間をのぞきながら、ドラマの人達の心をのぞき見してください
▽編成担当・高橋正尚コメント
この作品の最大のテーマは「夫婦の絆」。一見すると普遍的に思えますが、それぞれの夫婦には、それぞれ異なる夫婦の形があるものです。そこで我々は、100人に及ぶ奥様たちに取材をさせていただきました。すると…出るわ出るわ、“夫婦のあるあるネタ”や“妻のホンネ”など、リアルな日常から生まれたからこそ、つい聞き入ってしまうエピソードをたくさんいただくことができました!別の家の話なのに、「それ、うちと一緒!」と思わず笑ってしまうお話や、胸が熱くなるような「あたたかい信頼関係」を感じる愛にあふれた逸話もあり…。それら取材で得た貴重なエピソードと原作の素晴らしさと融合させて、“今この時代に生きる夫婦”の生き様に思いっきり共感していただけるドラマを目指したいと思っております。
物語は、二組の夫婦を中心に展開していきます。ただひたすらに平穏で、平凡な暮らしが続いていくのだ…と思いこんでいた夫婦に突如巻き起こる“落ちてはいけない恋”。それをきっかけに気づいてしまった、足元に広がる暗く深い落とし穴…。
どんな夫婦にも、今すぐに起こるかもしれない危機。でも実際に起きてしまったら、その時自分はどうその危機に向き合い、どんな決断を下すのか?正に「夫婦の絆」や「家族への愛情」が試される瞬間――。いつも一緒にいるからこそスリリングで、でも互いに奥底で繋がっていると信じてる…そんな一筋縄ではいかない「夫婦」という奇妙な関係。
結婚されている方も、これから結婚される方も、是非楽しんでご覧いただけたら幸いです。
金曜ドラマ『あなたには帰る家がある』は、TBS系にて4月より毎週金曜22時放送。