俳優の稲葉友が、年の瀬ドラマ『平成ばしる』で民放ドラマ初主演を務めることが決定した。
2016年に[おっさんずラブ]が誕生した年末深夜のドラマ枠“年の瀬ドラマ”で放送される本作は、六本木ヒルズにオフィスを構えるテレビ朝日と、FMラジオ局のJ‐WAVE、インターネットテレビ局AbemaTVといった実在のメディアが、媒体の壁を取り払って贈る、“年越しそば”を巡り、 登場人物たちがさまざまな場所で複雑に絡み合いながらも、ハッピーエンドに向かっていく姿を描いた奇想天外なノンストップ・パニックコメディー。脚本・監督を務めるのは、[アズミ・ハルコは行方不明][君が君で君だ]を手がけ、俳優・ラジオパーソナリティとしても活躍する松居大悟。
2018年12月31日。テレビ朝日では『東京らふストーリー』の収録が行われ、APの猫宮唯(稲葉友)は2本目の収録の特別ゲスト・松重豊の出迎えへ。だが途中、スタッフ用に用意した年越しそばが足りないことに気付き、先にスーパーへ向かうことにする。同時刻、J‐WAVEの番組内で紹介するそばを運んでいた江國彩香(阿部純子)は転倒し、そばを全てこぼしてしまい、慌てて代わりのそばを買いに走る羽目に。しかしこの年末で、どこもそばだけが売り切れ…。諦めかけたその時、大量のそばをカゴに入れた猫宮が目の前を通り過ぎ…。コッチに来るはずの人が来ない、アッチにいるはずの人がココに!?どうにか何とか、ごまかし、やり過ごすことはできるのか!?
3種のメディアを巻き込む騒動を繰り広げる中心人物となるテレビ朝日のアシスタントプロデューサー・猫宮唯役を稲葉友、ラジオ制作会社のアシスタントディレクター・江國彩香を阿部純子が演じる。
また、劇中に登場する番組と出演者は、ほぼ全てが本物だ。
テレビ朝日で放送中の「東京らふストーリー」からアンタッチャブル・山崎弘也、フットボールアワー、新井恵理那が。
J-WAVEの「JUMP OVER」のナビゲーターとして松居大悟、AbemaTVの「Abema的ニュースショー 1週間のNEWSをまさかの目線で!」のMC・千原ジュニアらそうそうたる顔ぶれが集結する。
さらに、物語の展開に大きく関わるラジオリスナー役で本仮屋ユイカが友情出演する他、物語の発起点となる俳優に松重豊がこちらも本人役で登場する。
その他、扱いにくいそば評論家役に近江谷太朗、そば店の主人に中村まこと、ラジオ局スタッフに森下能幸、玉置玲央などが出演する。
▽稲葉友コメント
人と人がかかわることでいろいろな問題が起きてしまうということを本当に丁寧に描いていて、とても松居さんらしい脚本だなと思いました。バラバラに起こっていた事柄が最後にはきちんと収束され、心もキュッと掴まれる。ハートフルで素敵な物語ですし、「テレビ朝日」「J-WAVE」「AbemaTV」というメディアの垣根をここまでグルッと越えるなんて、「一体どんな効果が生まれるんだろう……!」とも感じました。
松居さんとは一度お仕事させていただいているのですが、印象は「人たらし」です。「松居さんのためなら」って人が周りにどんどん集まってくるタイプというか。だからこそ今回のような発想の物語が生まれるんだろうなと思います。とても魅力的な方ですね。褒めるとすぐに「うるせえ」って言いますけど(笑)。
ずっともう一度やりたいと思っていた松居組、しかも演劇でお世話になっている方や普段からよく舞台などで見させていただいている方々がたくさんいらっしゃる中で主演をさせていただけるのは、すごくうれしいです。主演という肩書きにとてもプレッシャーを感じやすいタイプではありますが、平成最後のエネルギー全部使い果たすつもりで臨ませていただきます。
年末にピッタリなドタバタでハートウォーミングな作品になると思うので、皆様ぜひ完成をお楽しみにしていてください。
▽阿部純子コメント
テレビ局とラジオ局とインターネット配信局の3大エンタメが一つのドラマの舞台となる、これまでに聞いたことも見たこともないような明るい企画だなと思いました。松居監督とは今回が2度目のお仕事です。毎回「まさか」と思うような面白い発想を持ってきてくださる方で、演じる側としても瞬発力や柔軟性が問われると同時に、とても刺激を受けています。
私が演じる彩香はラジオ番組のADで、ちょっとだけ天然な女性。でもやりたいことや「これが面白い」という自分の企画をしっかりと持っている子です。私自身ラジオが好きですごく聴いていて、「舞台裏にいらっしゃるスタッフさんは、どんな方々なんだろう?」と思っていた矢先のこの役だったので、うれしかったです。実在する番組と関われるのも、すごく楽しみです。
このドラマはタイトル通り、「平成」という年号の最後の年末を、勢いよく走り抜けるような作品。見てくださる方が本当に明るい気持ちで新年を迎えられる作品になるのではないかと思います。私も頑張ってたくさん走ります!
▽松居大悟監督コメント
テレビ朝日の飯田さんは自分が劇団ゴジゲンを旗揚げた10年前から見てくれていて、何か企画を、とずっと話していました。ようやく実現できることが嬉しいです。
もはやボーダーレスになっている放送局そのものを表現として描くことはできないか?と、自分のJ-WAVEラジオ番組が始まったことをキッカケに考えてきました。
六本木には、テレビ朝日・J-WAVE・AbemaTVがあります。テレビ局、ラジオ局、ネット局の境界を越えて、平成最後の年を笑顔で越えられるようなコメディを描けたらなと思います。言い尽くされて出涸らしになってしまった"平成最後"という言葉に引導を渡せたらと。出演者も、自分にとって何度もご一緒し損ねた、稲葉友と阿部純子という平成生まれのお二人を中心に、大切な方々に集まっていただきました。そしてなにより、これは各局の尽力と多大なるご理解があって実現したもので、改めて御礼申し上げます。
ごちゃごちゃ言ってしまいましたが、今まで見たことのない楽しいドラマになると思います。
六本木放送局たちのご乱心をお楽しみください!
虚構と現実が入り交じる中で展開されるドタバタ劇…あらゆる境界を越えて活躍する松居監督は、一体どんな世界を見せてくれるのか?
■年の瀬ドラマ『平成ばしる』
テレビ朝日 2018年12/28(金)24:20〜25:20
※関東ローカル