好き、嫌い、やっぱりすき。

前々から
陽がよく寝てるのは知ってて。
だから
「陽の家の布団は魔法がかかってて
なかなか出られない」
「このままだと本当冬眠する」
という半分本気の冗談で
何回か盛り上がることもあって


こんな機会もそうそうないし、
魔法の布団の実力を試すー？！
…ということで。


慎さん何年かぶり私の実家へ！
高校のときつきあってたころ
何回か来たことあったけど
…６年振りくらいか。
本当久々やってきました


深夜にまでやってた
たこ焼き屋さんのたこ焼きを食べ、
テレビを何気無く鑑賞
お正月にありがちな
ちょっと玄人向けのお笑い番組
見ながらもそもそと布団の中へ

横で寝てきたかと思えば
ちゅうしに迫ってきて
最初は必死に顔を隠して阻止！

それでも諦めず
ほっぺや耳のあたりに
ちゅっちゅしてくるから
…降参


だんだんキスも深くなって
抱きしめられながら
段々と意味あり気に
腰を振る慎さん。
…盛りの中学生かっ

でもすっごい真剣な目で
「もうこんななってる…駄目？」
なんてね。
言われてしまえば
断われないんだな


でも付き合うまでは
最後までやっちゃ駄目！と
私の妹、有ちゃんと約束してたから
ちゃんと彼女にしてもらおと、

「ね、もう充分、分かってると思うんだけど……大好き」

言った瞬間。

いっそう抱きしめてくる腕が
強くなって、キスの嵐。



「また、(彼女に)戻ってもいい？」
みたいにすごい曖昧なことを
言ってしまったからか

私のささやかな告白に返事は
もらえなかった


ただただ
「陽、可愛い」って言うだけ。






お互いに舐め、舐められ
…どうする？最後？てなって。

結局夜は肝心のゴムがなく
一回中断してコンビニへ
帰ってきたら限界だったのか
慎さん眠りに落ちる

…しょうがないかー
クリスマス前からずっと連勤で
大晦日終わって寝ることなく
こっち帰省して仮眠３時間
そりゃ限界だわ

寝顔フェチな私は
じっくり慎さんの寝顔鑑賞して
いつの間にか寝てました

んで目が覚めてきたら
いつの間にか頂かれてました


このパターン実は
前にも一回あって
その時はそれから２ヶ月で
慎さんに彼女が出来たのです

やっちゃったなー
…あんな時に好きなんて
言わなきゃよかった


どうにか忘れて
他の人を好きになっても
…あの子の真剣な目線とにおいは
絶対身体中で忘れきれない。


一番好きな人とは
結局結ばれない。って聞くけど
みんなこんな思いを隠して
過ごしてるのかな?？
それが大人になるってこと？

そんな器用には
過ごせそうにないな。



未だに離れないよ 全て
うるわしい首筋の匂いも
懐かしいあの日の残像も
君の涙も 僕を呼ぶ声も 未だ

阿部真央/未だ