気まぐれうさぎ

今日の帰り
あっきーさんが送ってくれたの。

あっきーさんとは
直接働いたことはなくて
でもなぜかいつの間にか仲良く話せてて
わたしのことをかわいいと言ってくれる。

フロアにきてわたしを見つけては
かまって戻っていく。

イケメンとかかっこいいとか
そういう雰囲気ではなくて
だけど柔らかいかんじはする。

そんなあっきーさんがわたしも好き。

今日帰るときも
わたしがいると知っててフロアに来て
『帰れるなら駅まで送ってくよ』って言ってくれたの。

仕事自体は終わっていて
「帰れる！送ってほしい！やったー！」
っていう話をしていて

でも、すんなり帰れそうになくて。

「待っててよー」って言っといたの。

『じゃあタバコ一本ぐらいかな』なんて言ってさ
待っててくれるんだろうけど
もしかしたら帰っちゃうかも、っておもった。

結局ちょっとゴタゴタしてて
タバコ一本じゃ済まないほど
時間かかっちゃって
帰っちゃったかな、でも、待ってるかも
って思いながら支度した。

待っててくれた。

その時の自分の気持ちがね
「彼が待ってるから急いで支度しなきゃ」
っていう、ちょっとわくわくみたいな気持ちで

玄関であっきーさんの姿見えたとき
「待っててくれた！」って嬉しくなって

『当たり前だろ？』って言われて
ちょっとどきっとして

『じゃあ行くか』って
一緒に車乗るのとか
なんかデート行くみたいな錯覚。

あっきーさんは既婚者だし
プライベートでどうこうなるっていうのは
全然ない。

一緒に働いてるわけじゃないから
仕事の話をするわけでもないけど。

だからなんか変な感覚なの。

多分わたしより10個年上で
わたしは10個も年上なんて…
って思ってきたけど
あっきーさんとだったら
付き合うのもいいな、っていう
妄想がはたらく。

きっとこの人だったら
わたしのことを可愛がってくれるし
甘い言葉もきっとくれるし
大人の落ち着きもある。

年上と付き合ってる人の気持ちも
なんとなくわかるような、そんなかんじ。

浮気も不倫も
わたしは本気にできないし怖いから
どうにもならないけど。

ちょっとだけ、妄想の世界。