夜明け前は最も暗い闇だと、ある人が言った。
じゃあ、私には夜明けが来るのかと私らしくない期待をした。
いつだって冷めた考え方しか出来なかったから。
期待すれば、叶わなかった時にショックな思いしか残らない。
傷付く事が怖かったから、傷付かない方法を選んだ。
裏切られたくないから、信じない人生を選んだ。
寂しさには耐えられないから、孤独を好むフリをした。
全て自分を守るため。
誰も私を愛してはくれない、と嘆くくせに自ら誰かを愛そうとはしない。
誰よりも卑怯なのは私だった。
誰よりも弱いのは私だった。
怖がりな私は、誰かと繋がる事も
誰かを愛する事も
誰かに必要とされる事からも
逃げていたんだ。
ずっとずっと探してた。
たった一つのモノ。
それが有れば幸せになれると信じていた。
それは物なのか人なのか、はたまた目に見えないモノなのか。
無いのかもしれないし、信じていれば見つかるのかもしれない。
それは本当は近くに有って、ただ気付いていないだけなのかもしれない。
見つけたくて。
見つけたくて。
だけど見つからなくて。
また大好きな夜空の下で空虚感と寄り添う。
月を見るたびに何故か寂しくなるから。
月の光が私の心の傷を突き刺すから。
どうか、このまま消してください。
私を消してください。