白衣の日常。

秋冬は嫌い。鬱になりやすいから。鬱や精神疾患は遺伝ともいうけれど。もともと自己評価が低くて周りに気を使いな性格。
寂しくて生きている意味がわからなくて消えたくなるのは珍しくもないことだけど。この時期が一番辛い。嫌な事ばかりを思い出す。
思えば看護師として社会人として狂ってしまったのもこの時期。就職１年目にしてうつ病になった。あれから悲惨な毎日だった。きちんと薬なしで働けるようになるまで幾月もかかった。

ふと思い出す。なんの事だかいつの事だか脈絡はなくて。きっかけすらなくいきなり。悲しかった記憶や苦しくて死にたくなった時のことを思い出す。

とっくに過ぎ去った事なのに、“いま”のことかのように胸が締め付けられて痛くなって涙がとまらなくなって、恐怖から眠れなくなる。

いつになればなくなるのだろう。この絶望や耐え難い恐怖。

本当に心から愛し合える信頼出来る人が出来たなら、救われるのか。
それとも昔のように縛りつけて傷つけて、依存して苦しむのを繰り返すのか。

最近やたらと目にするんだよ。幸せそうな患者さんを。
きらきらした目で「結婚するんです」そう言われる。
この人は愛されているんだ、必要とされているんだ、私とは違うんだ。そう思う。
もちろん誰にでも悩みや苦しみは多少あるだろう。
だけど幸せそうに笑う患者さんをみて、私もいつかこんな風に笑える日がくるのだろうか、いや無いだろう、と思ってしまう。

“いつか”なんて言葉は慰めにもならない。

私は 愛されたい。幸せを感じてみたい。

普通 や 一般的 が何より羨ましい。

いつまでも大人になれない。

愛されないなら 消えてしまいたい。

毎日そんな感情を抑えこんで笑ってる。誰も助けてはくれない。

どうして生きているんだろう。

なんて暗いことを思いながら眠れない。明日はオペ担当。
命を消す作業をみながら、余計に落ち込みそうで怖い。


愛されたい。