自分に素直に、一生懸命な人には憧れざるを得ない。
その憧れが、私を救ってくれる。
今日も今日とて、こんばんは。
私は最近、3月のライオンを読んでいます。
初めてこの作品と会ったのは、3年前。
その時は好きになれなくて、1巻を買って読んでそれっきり。
振り返ると、
この作品の登場人物たちのひたむきさや、
真っ白や灰色、時に黒々しい感情が含まれた言葉を、
あの時の私は、素直に受け入れたくなかったのだろうと、
今になって思います。
けれど、最近本屋さんでたまたま、コミックスの帯に書かれた小説家さんの言葉を読んで、
「あ、面白そう」
と。
うまく関心を引き出してもらって、
再び1巻を押入れの本棚から取り出して、読み返しました。
3年経って、また読むと、
不思議と今度は強く惹かれました。
将棋のことは、分からないのですけどね。
やっぱり、登場人物の生き様とか、言葉が、
率直に響いて、
逃げる人生の私と真逆なそれらに、悲しくて寂しくて、情けなくて少し重いのだけれど、
カタルシスもあって、憧れもあって、
ちょっとずつ満たされている自分に気づきました。
広く見て、
私は綺麗なお話だなぁと思います。
人間の薄暗い部分も、それも、その人にとっての、
精一杯なのだと。
その精一杯さが眩しくて時に卑屈にもなるけれど、
卑屈も憧れの裏返しで
そんな全うな感情を抱けて、
ああ、私はまだ人間なのだなぁと、
久々に実感させられるのです。