話題:イジメ

あれは小学四年生の頃。
理科の授業のあと、私は先生に言われ、フラスコやらビーカー等を片付けることになった。
両手にいっぱいのビーカーとフラスコ。
教室は二階にあったので、一階まで、その状態で降りることに。
すると階段まで来たところで、同級生が笑いながら私の背中をドンっと押した。
もつれるように階段を駆け降りるかのように動く私の足。体は前のめり。両手は理科の実験道具で塞がれてる。このままいけば顔面から着地か。
後ろから聞こえ続ける笑い声。
そして、あーもうダメだーと思ったその時、何故か私は、お尻からペタンと着地した。私にも何が起きたのか分からない。分からないながらも、フラスコとビーカーを確認。問題ない。
私はスクッと立ち上がり、理科準備室へ
もうその頃には笑い声は聞こえなくなっていた。
いや、私が着地した瞬間に笑い声は消えたのだ。
誰が押したかなんて、もうどうでも良かった。同級生の笑い声だったのは確かだったので、イジメだったのだろう。
だがその一件以来、私は階段が怖くなってしまった。