無料DL同人ホラーゲーム。
主人公イヴは、美術館で謎の絵に触れた途端、謎の世界に迷い込む。無事外に出られる事が出来るのか?
一時期圧倒的なブームになったフリーゲーム。
ホラーとは雖もあからさまにグロテスクな描写は控えめになっており、突然現れるものにビックリする怖さの方が多い。しかし、追い掛けられる系のゲームが不得意な人は相応に怖い思いをする。私のように。
美術館という静かで何処か不気味な世界で繰り広げられるホラー。敵は勝手に動く美術品である。
途中でギャリーという頼もしいオネエキャラが仲間になり、このキャラが非常に良い個性を持っている。少女とオネエという一見ちぐはぐな組み合わせが母性にも似た関係性を生み出し、ゲームを一段と面白くしている。
メアリーという少女を仲間にしてから、更に事態は急展開に。実は、彼女の正体は…。
このゲームでは薔薇がライフゲージになっており、花びらが尽きると死亡する。
また、マルチエンディング式になっており、選択肢やそれまでの行動によりエンディングが分岐する。ギャリーやメアリーの好感度が鍵になっている。あんまりぼかすか美術品を壊しまくっているとその分悲劇が待っているので注意。
「忘れられた肖像画」ENDは深く、じわじわと迫る切なさを感じられて一番のお気に入りのエンディング。
その他にもとあるキャラクターの死亡シーン、其処からの展開などが見どころ。
また、人形によって精神崩壊するギャリーも見どころである。出来ればあのままブッ壊れた彼を連れまわしたり其の儘敵に回したりするシビアなルートも欲しかった所でだ。
そして、出来るなら誰も彼もが幸せになるエンディングも観たかったのだが…。
システムは非常に良く作り込まれており、ランダムイベントなども存在する。細かい仕掛けにそれぞれフラグが用意されており、それによって演出や会話が変わる場所もある。
アリが「ぼくの絵かっこいい!」と言っていた自画像を踏みつぶした後にもう一度アリに話し掛けると、「ぼくのえどうなった」と淡々と尋ねられるシーンが地味にお気に入り。申し訳なさすぎて主人公のように沈黙するしかない。
最大の魅力はやはりイケメンオネエ・ギャリーか。未プレイの人は是非ともプレイする事をお勧めしたい。