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月夜の海にて(クロノ×国重)



昼の間、我が物顔で刺すような紫外線を降らせていた太陽は、とっくに西の奥へと沈み、代わりに冷たい光で地上を照らす月が東から昇り始めていた。

ザザーッ…サー…と寄せては返す波の音を聞きながら、誰も居ない砂浜を、日焼けなどとは無縁と思われる色白の男と歩いている。

ふと男の方へ視線を向けると、胸が大きな音を立てた。


「…何?」


俺の視線に気付いた男が無表情で俺を見つめる。


「あ…いや………」


綺麗だ…と言いそうになるのを抑え、どうでもいいことを話す。


「だいぶ涼しくなったな」

「…そうだね」


特に気にもしてない様子な答えに内心ホッとする。


「ねぇ…」

「ん?」


グイッとTシャツを引っ張られ、バランスを崩しそうになる。


「うわっ、急に何だ?」

「まだ脱がないの?」


言いながら慣れた手付きでTシャツの裾を捲り始める男。


「え、あ…」

「もう俺達しかいないよ」


さっきまで無表情だった男が、悪戯っ子のような顔で俺の服を脱がしていく。


「お、おい、やめ…」

「ヤダ、止めない」


口角を上げてニヤリと笑う。


「アンタが気にしてた人目ってヤツ、もう無いでしょ?」


言われて余計に恥ずかしくなる。


…バレてたのか…


海に来た時から何かあれば脱げと言われたが、その度に取って付けたような理由ばかり言って断固として俺は脱がなかった。

小さく溜息を吐く。


「何でそう思った?」

「んー…」


考えるふりをしながら手は止まらず、Tシャツを脱がせる。


「なんとなく?」


楽しそうに腰の辺りを撫でると、その両手を下着と尻の間に滑らせ、優しく揉み始めた。


「お…おい!」





体を離そうと身を捩らせるが、より一層強い力で抱き締めるように尻を掴む。


「や…め」
「やめないよ」


最後まで言う前に遮られ…


「!」


手首が一瞬離れたと同時に下半身に纏われた布を一気にずり下ろされた。


「おっ…おま…」

「あーまだふにゃふにゃー」


抑揚のない口調で小馬鹿にしてるくせに、再び両手は尻を揉み始め、しゃがみ込んだかと思ったら、ダラリとしてる自身にチュッとくちづける。

離れては触れる、触れては離れる柔らかい感触は静かに熱を植え付け、触れた箇所から根を張るように浸透するそれは、脈打つ自身の膨張を促していく。


「やっ…めろ!」


腰を引いてコイツから離れようとするが、それを予測していたかのように更に強い力で尻を掴まれ、そのタイミングで硬くそそり立つ自身を口に含む。


「!!」


まるでそれは、小さな窄みに差し込みヌルヌルとした暖かい体内に包み込まれるのと同じかと思わせる錯覚を見せ、言い知れない快感に襲われる。


「っ!」


耐えるよう必死に意識を分散させるが、ねっとりと絡み付く熱い舌が器用に撫であげ、俺の抵抗は虚しく呑み込まれていく。

膝がガクガクと震え始め、立っているのもままならない状態の自分が悔しい。

それなのに、意志とは反して更なる快感を求めるように白銀の柔らかい髪に手を添え、奥を目指して腰を揺らしてしまう。

そんな俺を、満足げに見上げると、応えるように吸茎を激しくしていく。


「ぁ………っあ……ああ!」


恥ずかしい声と共に自身の中を昴ぶる熱が通り、ビュクッビュクッと口内に吐き出してしまった。


「…はぁっ…はぁっ…」


荒い呼吸をしながら崩れ落ちるように倒れる俺の体を支え、ソッと砂の上に横たえると、楽しそうな笑みで見下ろす。

閉じられた口が、ゆっくりと開く。

白い液体がドロリと出てきて、それを手の平で受け止める。


「本当は全部飲み干したいんだけど…」


口の縁から滴る白い液を舌で舐め取り、濡れた唇が妖しい艶を見せ、思考を惑わせていく。


「先にこっち…」


僅かに開かれた足の付け根を通り、中心部の更に奥へとあてがわれる手の平が、生暖かくぬるりとした感触を教える。


「味わいたいから」


硬く閉じるソコに指先が触れ、びくんと体が震えた。


「あとで飲ませて…ね」


ふわりと笑う姿が冷たい月明かりに照らされ、その美しさに目を奪われている俺。


「……ぅ……ぁ………っ…」


拒もうとするも上手く声にならず、頭の片隅に浮かんだ筈の抵抗と言う言葉は、徐々に消えていくのがわかる。


「あれーどうしたの?」


不思議そうな顔に変わるが、直ぐにニヤリと笑う。


「…なんか新鮮…クる」


コイツの言ってる意味がわからない。


「いつもと違うのって……ヤバい」


でも今の俺にはどうでもいい。

排泄する為の器官に少しずつ侵入する指先は、コイツの口からドロリと出された白い液を潤滑油代わりにして内壁をぬるぬると撫でながら奥へ進み、何かを探っていく。

本来なら俺の役割で、今まで何度もソウイウ誘引はあったものの、断固として拒み続けていた。

それなのに何故、今の俺は受け入れてしまっているのだろう。


「…っ………ん……ぁぁ…」


無意識に漏れ出す声は、自分自身を崩壊させ…


「んー…ココ…かなぁ…」


厭らしく蠢く指が何かを見つけ…


「!っ!ぅ…っ…ぁあーっ!」


触れられると同時に何かが破裂するような快感が体内から外へと排出された。

びくんびくんと全身が痙攣を起こす。


「イイね…その顔」


恍惚とした様子で見つめながら水着を脱ぎ、はちきれそうに昴ぶるソレの先端部を双丘の割れ目にあてがう。


「…アンタの初めて……味わわせて…」


いつもより優しい微笑みが媚薬のように染み込んでいくのを、ぼんやりと感じていた。




冷たい月明かり

生暖かい海風

波音に紛れて

熱い吐息が絡む


ゆっくりと埋め込まれ

圧迫と共に痛みが滲む


反射的に引く腰

追うように突き

深さを増す欲望

全てを呑み込む


「やっと…ひとつになれた」


微笑みを落とし

静かに始まる律動

鈍い痛みに顔が歪み

縋るように手を伸ばす

触れる指先からは

滑らかな素肌の感触

しがみつくように

抱きついていた


重なる体と交わす熱

溶け合うような錯覚

ただそれだけの事に

痛みが緩み始め

未知の快感を孕み

甘く蕩けていく


「…っ…ん…っぁ…」


揺れる度に漏れる声

顔を顰めながらにやけ

律動の速度を上げていき

荒い呼吸と共に囁く


「…イイ声……もっと…聞かせて」


角度を変えて突き上げられる


「!あっ…やっ……ぁ…」


再び快感の起爆を摩られ

簡単に吐き出る白い欲は

自らの体を虚しく汚した


「やっぱりココ…イイんだ」


嬉々とした様で

律動を再開する

劣等感と羞恥心

屈辱感と従属感

渦を巻いて壊れ

揺蕩う意識と体

全てを無にして

吐き出される欲

体内を満たして

意識を手放した




波音が聞こえる


「…かわいいのに…」


鼓膜を震わす優しい声


「しがらみって…何?」


ヒヤリと冷たい指先が額に触れる


「人間って面倒…」


火照る体に心地良く染み込む


「…俺よりもずーっと若くてかわいいのに…」


ゆっくりと下りてきて


「変なの…」


唇の輪郭をなぞる指先


「ね、昴正」


心がくすぐったい


…俺も…お前と同じ死神だったら……

…対等に付き合えるのだろうか?

なぁ…クロノ………


漂う意識のまま

夢を夢見る自分に苦笑した

…ような気がした


そして俺は

波音とクロノに包まれながら

再び深い奥底へと堕ちていった


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