温ーいエロ注意!
せっかくなので引っ張ってきてみました。
「絶対無言パーティーよっ!!!」
ミレイは声も高々、宣言する。
アッシュフォード学園の名物、会長の言うところモラトリアム。
生徒会の一同は、否応なしに参加させられるのであった。
絶対無言パーティー
絶対無言パーティー開催日。
「いーい?私達は絶対に、どんな手を使っても、笑っちゃダメよ?」
「どんな手って……パーティーじゃないんですか会長?」
「なにを言ってるの副会長っ!!パーティーだからこそじゃない!!」
ルルーシュは頭を悩ませる。
会長には会長の計算があるのだろうがな…しかしそれとこれは違う。
赤の他人に、身体を触られ、擽れるなんて。
百歩譲って自分自身が受けるのなら良いとしよう。
問題はロロだ。
俺のロロが惰弱な輩に身体を蹂躙されるなんて、以っての外だ。
ロロ自身は自覚無いのだろうが、俺…兄は知ってるぞ。
一部の集団から人気があると…。
ルルーシュの穏和には程遠い表情。
肝心の本人は、ぼんやりとロケットを見つめている。
パーティーに関して、興味が無いのだろう。
「ロロ、ちょっといいか?」
「兄さん、どうかしたの?」
ロケットをぎゅっ、と握り締めルルーシュを見上げるロロ。
僅かに首を傾げ、ふんわりと笑う。
柔らかそうな栗色が、緩やかに傾きへ流れた。
線の細い、華奢な体躯は中性的な魅力を醸し出す。
こんな儚い存在を、絶対無言パーティーなんぞに晒す訳にはいかない。
全力で阻止だ…!!
「パーティー、抜け出さないか?」
「パーティーを?」
「どうせまた無理難題を押し付けられるんだ、今日位避けたって罰は無いだろう?」
兄の言葉を、ロロは特に疑問視する事なく、こくりと首を下に下げた。
「兄さんがそう言うなら、僕は構わないよ」
「そうか、なら屋上にでも…」
しかし、その行動も敢なく断念される。
「ふーくーかーいーちょぉーう?」
「……会長、なんですか?」
会長、ミレイは妙に間延びする声を発しながら、ルルーシュの肩を拘束する。
「……会長、なんですか?、じゃないわよっ!!!生徒会主催なのに役員が出ないなんて許される?許されないわよね、早くロロを連れてクラブハウスに行きなさぁーいっ!!!!他の皆はもう行ってるのよ!!!!」
早口にまくし立て、ミレイはルルーシュを突き飛ばす。
「それとルルーシュ、もしもパーティーに参加しなかったら…」
生徒会室を後にしようとする二人に向かって、ミレイは本当に綺麗に悪人顔で、言葉を投げた。
「次の愉しーい企画…ロロを主役にしてあげるからね?」
「ロロ、クラブハウスまで急ぐか」
「え…兄さん屋上は…」
「いいから行くぞ」
「うん……わかった…」
廊下へと姿を消した二人。
準備に忙しい役員達は早々と会場に居るはずだ。
ミレイは独り残された生徒会室で、端正に作られた顔を幸せそうに綻ばせる。
「これ…これなのよね…企画前の昂揚感…もう最高っ!!」
誰も居ない空間で、拳を上へ突き上げた。
「さぁーってさて、生徒会諸君らは笑わないかしらね…絶対無言で居られるかしら…ふふふっ……ミレイさんは楽しみですよーってね!!」
軽い足取りでミレイ・アッシュフォードはクラブハウスを目指した。
渡り廊下。
ルルーシュは呆れたというか疲れたというか、複雑な溜息を零して肩を落とす。
会長のイベントに掛ける労力には称賛に当たるよ。
まぁ、パーティー自体は長くないだろうし…それにロロを取り巻く輩はリヴァルに追っ掛け回させれば事足りるだろう。
何よりもロロには釘を刺しておかなきゃな。
「ロロ、絶対無言パーティーでは絶対に平静を保つんだぞ?」
「大丈夫、僕は笑わないから…ね?」
上目使いにロロはルルーシュを見上げる。
「そうか、約束だからな?」
「うんっ、約束…っ」
気張ら無くても大丈夫だろう。
ルルーシュはそう結論を出す。
その結論が見事に打ち砕かれるのに時間は掛からなかった。
「きゃーっロロ君の髪の毛ふわふわぁ〜っ!!」
「ひゃっ…はっ……ふふっ…や、だめっ…!!」
「ロロ君はどこが弱いのかなぁ〜?お姉さんが見付けてあげるっ!!」
「ロロくんって耳とか弱い?」
「…やだっ……っ…あははっ…あっ…い、いけないっ…!!」
ルルーシュは傍からでも解るほどに機嫌が悪かった。
それ故、群がりにくる女子生徒は居ない。
触らぬ神に祟り無し、よく言ったものだ。
「ロロって…意外と人気だったんだね」
「…………」
人波から逃れたシャーリーは、柱の影で身を潜めていたルルーシュの横にやって来た。
「しかも…年上のお姉さんとかばっかり」
会長の話だと、このパーティーは任意参加らしいのだ。
生徒会役員と一般生徒の交流が目的らしい。
つまり、純粋に企画参加した人もいれば、疚しい感情を抱いて参加した人もいる訳だ。
「シャーリー…教えてくれ……」
「…………ルル?」
額を押さえ、理性をぎりぎりで保ってるだろうルルーシュの表情。
シャーリーは苦笑気味に眉を寄せる。
「何故ロロがあんなに囲まれている…?」
「あー……」
ロロの周辺。
男子生徒が羨む、そんな女子生徒達が取り囲み、ロロを撫で回す様に悪戯する。
パーティーに飽きた面々は、クラブハウスを後にするがロロの辺りは今だ黄色い声に満ちている。
平静を保つと約束を口にしたロロも、控えめに笑い声を零し、艶を帯びた瞳を揺らしながら悪戯を受け続けていた。
「ロロって、箱入りって感じがするのよね…ルルが大事そうにしてるし…なによりロロがルルの後をくっついてるから、交流しづらいのよ」
恋する乙女シャーリー・フィネット。
つらつらと憶測を吐露していく。
「結構ロロ狙ってる人って多いのよ?麗しのランペルージ兄弟とかって。守ってあげたくなる弟に甘えたくなる兄、みたいな?」
「なんだそれは……」
シャーリーの言葉にルルーシュの眉間はシワを増す。
「えぇー……だって事実だもん仕方ないよー」
柱に頭を凭れ、シャーリーはつまらなさそうに口を尖らせる。
「あっ!!シャーリーさんっ絶対無言ですよーっ!!!!」
「うわっ!!見付かった!!!そしたらまたあとでねルルっ!!」
シャーリー狙いの数人が、指を差しながら走り寄る。
長い髪を振り乱しながら、速度もそこそこに恋する乙女は去っていった。
「ねーロロ君?触って欲しいところはあるー?」
「な…ないです…っ……ぁ…」
「涙目が可愛いーっ!!」
「ひぇっ………ぅ…あはははっ…もう…やめて…くらっ…さ」
「いーやーよーぅ!!まだまだ遊びましょ?」
「身の程知らずの愚か者共…俺のロロに…」
ルルーシュの我慢が頂点に達した。
その目は獲物を狩る肉食獣を見違う。
いかにしてロロを解放するか、それが最重要項目だ。
「連れて逃げるんじゃパーティーを失敗に終わらせてしまう…かと言ってロロにギアスを…駄目だ、コンタクトが取れない…やはりパーティー自体を潰さなくては…」
ルルーシュは自慢の思考回路から、最善を選び抜く。
待ってろ、今助けてやる…!!!
「ほん、とに…やっ…めて……ぅ」
「だーめ!!滅多にないんだからロロ君に触れる機会!!」
瞬間。
クラブハウス内に警報が鳴り響いた。
甲高く伸びる音。
急な情報に総毛立った人々は、驚きを悲鳴に変え慌てふためく。
「皆、落ち着いてっ!!!!速やかに避難してっ」
ミレイは声を張り上げる。流石、というべきか。
「なにっ?いやっちょっと待って!!」
「……痛っ」
ロロを取り巻く集団は、警報に導かれる如く我先にと逃げていった。
その拍子に体躯を投げ出される。
やっと自由を得たロロ。
しかし現状が現状なだけに、戸惑う。
軽く突き飛ばされ痛む肩を抱きながら、今や取り残されたクラブハウス内をぐるりと見渡す。
立ち込める紫煙。
不安に困惑した脳に、耳からの伝達が届いた。
よく馴染んだ、兄の声。
「ロロっ!!」
「兄さ…ん?」
「良かった、ロロ…無事か?」
「うん…!!それより兄さん…警報…」
ルルーシュはロロの身体を抱きしめながら、あぁ、と相槌。
「着色ガスだよ。化学室から持ってきた。クラブハウスのセキュリティは最新型だからな…ちょっとした事でも作動するのを逆手にとったんだ」
これが最善。
被害者は出ない、後腐れも無い、パーティーは中止。
「やっぱり…僕の兄さんは凄いや」
ロロの笑顔。
しかしルルーシュは行き場の無い独占欲を持て余す。笑顔一つでは満たされない。
「ロロ…ちょっとついて来てくれないか?」
言われる侭、連れて来られた場所。
「お風呂…?」
ロロは疑問を口に出す。
「此処には煙が入ってくる事も無いからな」
そう話ながらルルーシュは、ロロを半ば強引に風呂場のタイルに座らせた。
「ロロ…お前は笑わないって言ったよな…約束しただろう?」
「…っ」
きゅっと眉が下がるロロ。
「あんな女達に身体を触られて…俺がどんな気持ちだったか解るか?」
するり、と手が伸びる。
這う様に流れるルルーシュの指先。
それはロロの首を捕えた。
「に…さん?」
不慣れな感触に目を細め、身体を強張らせる。
「ロロがあんなに敏感なんてな」
妖しく笑うルルーシュ。
さぁ、どうお仕置きしようか?
「ひぁ…っ!?」
「耳」
耳に生暖かい、ぬめりを帯びた刺激。
「額」
「ふ……ぁっ」
ルルーシュの指先が短い前髪を搦め捕る。そのむず痒さに加え、額を唇に独占される。
ちゅ、と音をたてる柔らかなキスは額から目尻へかけて移動。
涙を含ませたロロの瞳。
目尻へ触れるだけのキスを何度も降らす。
「にい…さ、ん……擽ったい…よ…っ」
ルルーシュの胸に手を沿え、ロロは顔に与えられる愛情を一心に受け留める。
「この俺を蔑ろにしたんだ、我慢出来るだろ?」
綺麗に不敵に微笑し、ルルーシュの愛撫は速度を増す。
ロロの弱い部分も、儚い部分も、美しい部分も。
知っているのは俺だけだ。
顔から首筋、胸元と段々とルルーシュの頭が下へ動く。
「あっ……にいさ……ん…っ」
お前は、ロロは俺のモノだ。
幼い意地に似た独占欲。
伝われと言わんばかりに印を施していく。
「ひっ……ああぅ…んん…」
身体中を口付けられ、ロロは力無く震える。
首筋に浮かぶ赤い印。
ルルーシュは印を舌先でなぞった。
自分が付けた証。
その事実にどうしようない悦で心を満たす。
幾度とない愛撫を、ロロの弱点に攻め立てる。
「大丈夫かロロ?」
「…な、に……っ?」
意地悪く尋ねれば、快楽に弱り切った表情をルルーシュへ向け、吐息混じりに言葉を吐く。
「お前のそんな顔…誰にも見せたくないな…」
涙で濡れ、頬は赤に染まる。
控えめに繰り返される呼吸は、中性的では表せない淫靡を感じさせる。
「にいさっ……も…苦し…」
制服の下の白い肌を惜しみ無くちらつかせ、ロロは懇願を称えた眼差しでルルーシュ見る。
「ロロはもう限界か?まだ触ってもいないんだがな」
「そん、な…いじわる…するから…っ」
「いじわる?…じゃあロロはいじわるされて感じてるんだな?」
「…ひゃあ!!」
ルルーシュは器用にロロのベルトを緩め、ファスナーを下げた。
「こんなにして、ロロにはお仕置きが必要だな」
ロロの勃ち上がりを根本から握り緩やかに刺激を与える。
染み出す液が潤滑に、ルルーシュは手の平は上下させた。
「あぁっ、や……にいさっ……はっ…んんっ!!」
身体の軸に突き刺さる快楽。
ロロは肩を震わせ、恥ずかし気に声を漏らす。
「やぅっ…ああんっ…も…でる…っ…でちゃ…」
「もう限界か?」
先端を指の腹で擦り、快感に蝕まれた最愛の弟を見つめる。
ロロの昂ぶりをルルーシュは絶妙な手つきで弄ぶ。
とまらなく溢れる液は淫猥な音を大きくさせた。
「…にいさっ…も…挿れて、欲し…い」
腕を広げるロロ。ルルーシュを求める合図。
熱っぽい視線を向けて。
「おね…がい…っ」
「…ロロはおねだり上手だな」
ルルーシュを受け入れる為、ロロは白いシャツ一枚の姿になる。
「にい…さ…」
兄をじっと見つめるロロ。
「あんまり見つめられると照れるんだがな…」
やはりロロは可愛い、と思う。
可愛いという言葉よりも美しいが妥当か。
あんな低俗に与える訳にはいかないな。
ロロは俺の腕の中で…。
「やっぱり…兄さんは……かっこいいね…」
不意に伸びたロロの指先。
それは漆黒に艶めいた髪に触れる。
「はやく兄さんが欲しい…よ」
細い黒い髪束がふわりと乱れた。
「…ロロは我が儘だな」
慈愛に満ちたルルーシュの表情。
あぁ、愛しいな。
「お前はずるい…」
「ふ……んぅ………っ」
深いキス。
舌を絡め、お互いを感じる様に口付けあう。
このまま呼吸まで奪えたら、なんて幸せなんだろうな。
脳裏に過ぎる独占欲。
自分こそ我が儘だな。
唇を離し、軽くロロの頬を撫でる。
「少し我慢してくれ…」
自身の指先を舐め、行為の準備をする。
痛い思いをさせたくないから。
「ひぁっ!!」
ルルーシュの指が、ロロの内側へ侵入する。
解す為に、奥へ潜り進めた。
「指、増やすぞ…」
熱を持ったその場所は、指を逃がさないと言わんばかりに締め付ける。
ある一点を掠めた時、ロロの肩がビクリとはねた。
「やあっ!!やだ、そこ…やぁっ!!」
「ここ、か…」
にやりと妖しく微笑。
指の腹で、執拗にロロの敏感な内側を攻め立てる。
「あ、あぅっ!……にいさっ…もう…」
「ギブアップかロロ?」
「うーっ…」
そろそろ俺も限界だな…。
ルルーシュはロロから指を引き抜いた。
荒く息を吐き出すロロを横目にルルーシュは自身を押し当てる。
「ロロ…入れるぞ?」
「う、ん……早く…っ」
瞼にキスを一つ、それを合図、一気に突き上げた。
「あっああ!!…ひぁ、にいさっ…ん!!」
「ロロ…っ」
互いの脈が溶け合うような感覚。
背徳的なこの瞬間に目が眩む。
「あっ、だめ…ぅ…はっ…ああっ」
締め付ける内部を何度も、執拗に掻き乱す。
胸の突起を甘噛みすれば、反応は一層高くなる。
「にい…さ……気持ち、い?」
涙と快楽に侵された、ロロの表情。
僅かに微笑む瞳。
「そんな顔、他の奴に見せるな…ロロ?」
約束だ。
ロロの耳元で囁く。
「ひぁぁっ!!あぁ…うぁ」
ぐっ、深く繋がろうと突き上げる。
腹部に存在する絶対的な質量に浮かされ、ロロの声は段々と跳ね上がった。
「あ、やだ……に、いさん…ふっ!?」
「絶対無言パーティーだろ…?」
ルルーシュの手の平が、ロロの口を塞ぎ、嬌声を制す。
「ん…んんっ………うぅっ…」
手の平の下では、必死に声を押し止めるロロの姿。
その妖しさに、ルルーシュは更に渇望する。
「ふぅっ……んっ…ぅうっん」
ビクビクと、強張る身体。
そそり勃つモノが、ロロを限界だと告げる。
そっと手の平を外せば、熱っぽい吐息が帰ってくる。
「…愛してるロロ」
「僕…も、兄さん…」
絡み合う視線、感情。
「ひぁっ…にいさっあ、あぁっ…あっああぁぁ!!」
離れない様に、指先を合わせきつく握り締め合う。
腰を奥まで打ち付けた拍子に、掠めた秘部がロロを吐精に導く。
同時に収縮する内部。
「ロロ…っ
極度の締め付けに、ルルーシュも内側へ吐き出した。
俺は嫉妬深いんだ。
あんな、好奇心で集まった女にまで醜い感情を抱いて。
絶対無言…か。
普段表せない感情を、今日のパーティーに状じて皆ぶつけて居たのかもな。
俺も、この狂いそうになる胸の内は、誰に対しても絶対無言なのだろう。
求めて止まない、この感情は。
「…僕、兄さんが大好きだからね?」
白いシャツ姿のロロは、目を幸せそうに細め、ルルーシュにもたれ掛かる。
「ありがとう…ロロ」
質感の良い栗色の髪を指で抄いてやる。
「愛してるからな?」
ルルーシュの言葉。
ロロは浮かべた。屈託の無い笑顔を。
「うん…!!!」
なんて絶対無言パーティー捏造話。
卑猥としか聞こえ無くて書いた代物。
最初で最後の温ーいエロでした…