話題:自作小説

穏やかな時間の流れる田舎道を抜けると、町を一望できる丘にたどり着く。
小さな畑に囲まれた教会は調度青空教室の真っ只中で、司祭の穏やかな表情が遠くからでも認められた。
基本的な読み書きを幼子たちに無償で教える彼は、この町の長も勤めていて。
忙しい時間を縫って子供たちとの時間をこさえている。
その生徒たちの中に、見慣れた赤い帽子があったのは多分気のせい。

今日は晴天。
暑くなりきる前に青空教室はお開きだろう。
後ろから師を探す、双子の声が聞こえたような気がしたがそれも気のせいと言うことにした。