「ジャンケンすべぇ〜」

「んだな〜」

「あとだしはなしだぞ、」

「あっ、まって、まって、」

「占うから、」


手と手を合わせて隙間から覗くと
小さな明かりが、
一つ見えたら(グー)
二つ見えたら(チョキ)
三つ見えたら(パー)

そんな風に占ったジャンケン
運を天にまかせるというか、
それは、嫌なことから
少しでも逃れるための

”おまじない”


「まだぁ〜?」

「はやく、はやく、」

「早く決めねーと真っ暗んなんぞ」

「いいよー」


じゃーんけーん、ぽん!

あーいこで、しょ!

あーーいこで、しょ!

あいこでしょ!


「ああああ、、、」



「ハハハ♪よがった〜(笑)」

「ちぇ〜、おらが一番か〜」

「ジュンちゃん、ガンバッ!」

「ふぅちゃんが、最後だね〜」



___て、、、
(最後のが怖いじゃん)



..................



ばあちゃん家から、
駅を越して真っすぐ行くと踏切
踏切を渡って、
右に昇ると小学校
小学校を通り越して
少し行った左側にお寺。


ここの境内が 

こどもたちの遊び場で、

おっきな銀杏(イチョウ)の木があって、

秋には おいしい銀杏(ぎんなん)が取れるんだけど
(それは、またのお話し)



おっきな銀杏の木を背にして


木造のこれまたおっきい本堂


本堂の下にはオケラがいて
涼しい風が吹き抜けるんだけど
(これも、またのお話し)


本堂の先に大きな池があって、
蓮の花が咲いてきれいだったんだけど
(この話は、たくさんしたからお終い。)


東側は小高い山になってて
村中のご先祖様が眠ってる
お墓、、、



(今日の主役は、この話。)


お寺の入り口
スタート地点。

お助けアイテム
碁石一つと懐中電灯

ゴールは、
ずーと向こうの記念塔

日中、遊んでいる時は
明るい楽しい極楽も

闇夜に姿を一変し
オドロオドロの
うらめしや〜

水子地蔵のヨダレかけ
風に揺られてゆーらゆら


無縁仏のピラミッド
お墓の影から
「こんばんわぁ〜」

「ぎゃあぁぁぁ〜!」








なあんだ、父さんか〜

(笑)

疎開の子どもが居たという
本堂裏の記念碑に
碁石を白と変えたなら



一目散に目を瞑り
ひたすら走った帰り道


「ハア、ハア、、、」

「ハァ、ハァ、ァ、、」


「ジュンちゃん、早いね〜」

「へっ、
恐いもんかなんでもねぇ〜」


つぎ、おめえだど、

「いや、おら行けね〜」

「よすんべ、」


「なあー、ふうちゃんも、
やだんべ?」


「んだあな〜、でも、、、」

「ふたりなら、
行けるかもしんねぇ〜」


「ズッりぃ〜、おらだって〜
ひとりで行ったんにー」


( ̄〜 ̄;) だっから女はず.りぃんだ、


(*´∀`*) ハハハ♪

(つω`*)ハハハ♪



なあんて、きもだめしは
よく夏休みの子供会のイベントであって
寺の周辺に、ちゃんと大人がいて
おどかされながらやったけど


寺の中はうっそうと暗く、
なにが飛び出すかわからない
恐怖に、ふり返ることもできず
夢中で走った。








誰が、したいの?

”きもだめし”