話題:BUMP OF CHICKEN



そういえば、

整理券順に並ぶとき、ほぼ最前列に並んで一番乗りで入るとまずトイレ。
開かれた扉から初めて見えるのは、うっすらスモッグのかかっただだっ広い会場、そこから漏れるのは何故かボレロ。
間々にある物販でDVDとCDと購入特典のポスターをもらって、なんでボレロなんだとぼやきつつ席を探して一息。

買ったDVDやCDを開けてキャッキャしてたのが6時15分頃。あと45分どうすんだと笑いながら会場を見渡すと、目の前に見慣れない黒い大きな島。まだ恥ずかし島の知名度も低く当然私達も知らなくて、なんだあれ、ぼこぼこしてるけど、あれ楽器が見える、楽器かあれは、楽器だあれはちゃまのベースだ!!!もしかしてここでされたら目の前じゃねえか! やっぱりアリーナなんかよりここが一番の特等席だな!アリーナざまぁ!ってはしゃいで、どうしようどうしよういいながら45分とちょっと、ボレロの音量が何となく上がりだしてるのを気にしつつ、 今か、まだか、今か、と焦らされ。途中ベースやギター、ドラムと、機材チェックの音入るとまたいよいよ感も増し。斜め後ろの女の子二人が機材チェックの音量ではやくも「嫌がらせやろー」と口走ったこともあの空間なら許せる。ボレロはまだゆっくりボリュームを上げ、注意事項のアナウンスが何度か読み上げられた後、何度目かの終盤に向かうボレロは今までよりもいっそう大きな音で会場を包みながらフィナーレを迎える。

直後、会場は暗転し、待ちくたびれた観客の合唱のような歓声を口火に、薄い弾幕には何かを掘る男の人の映像が映し出され、心臓まで震える音楽に包まれながら映像に見入る。そこに出てくる人間やロボット、クジラのような海洋生物から渡される金色の鳥から、何を伝えようとしているのか必死に読み取ろうとする。鳥は様々な空を飛び、やがて弾幕に写った私達の上で光を放ちながら消える。そこでまた歓声が上がる。

目の覚めるような力強い6/8拍子のドラムと、何重かのシルエットになって浮かび上がる秀ちゃん。
どこか不安げなマイナー調のメロディ、最初はシルエットのギタリストがヒロだと思わなかった。
タオルを掲げたシルエットはチャマ。
3人で演奏は続き、やがて左から人が歩いてきて、ギターを高く掲げると、一番大きな歓声が上がる。
しばらく続いた不安げなメロディは、聞き慣れたあのイントロへとつながり、ずっとずっと聞きたかったその歌声が聞こえた時、初めて彼らが目の前で生きていると実感した。


これはほんの、半年前のお話。