SWEET CLOWN「久瀬 蒼馬」



●久瀬 蒼馬/クゼ ソウマ(cv内田雄馬さん)
主人公と同様、お茶会に招待された一人。主人公より一つ年下だが何故かとても態度がでかく、密原とはソリが合わない。






〜ネタバレ〜
謎のお茶会に呼ばれた主人公は、招待客の中でも女王というポジションを与えられ、他の者は女王をもてなすオフレンダというポジションを与えられた。最初はそれもただの場を盛り上げる戯れだと思われていたが、なんとスイートクラウンは悪魔であることが分かり、そして悪魔の魂の次の器にしたいと狙われていた主人公の体を乗っ取ろうとしていた。
しかし悪魔になるには欲望や執着心などが必要だったため、何にも欲がない主人公はスイートクラウンに完全に乗っ取られることはなかった。が、スイートクラウンもとい道化師は主人公の体の中に入ってしまったため、半分がスイートクラウン化している。そして城を封鎖し、他のオフレンダたちを閉じ込めた。
ここから出るためには主人公を完全なスイートクラウンにしなければならないと、道化師は言う。そしてオフレンダたちに、早くここから出たければ主人公の欲望を掻き立てろと言った。
みんなのために自分は犠牲になってでもいいと思っていたが、そんな時強く反対したのは久瀬だった。
久瀬は主人公の年下ということだったが、その臆しない態度とハッキリした言動をしており、とてもしっかりと頼れるような存在に見えたが、実際はとても世間知らずで純粋な人のようだった。
そのせいか、見ず知らずの主人公のことをとても気にかけてくれ、さらにとても心配してくれた。そして主人公の過去の話を聞くと、いなくなった弟の代わりに自分が弟になると言い、主人公を「姉」と呼びとても懐いた。
偉そうな言動でも素直である久瀬はとても可愛かった。誰にも心を開かないようにして過ごしていた主人公だったが、その久瀬の疑いのない純粋さに自然と心がひらけた。
しかし久瀬は自分の過去を一切話さなかった。
主人公は彼のことを信頼し始めており、さらに体を張って守ってくれて好意を示してくれる彼を好きになってしまっていた。なので過去を話してくれないことがとても寂しいと感じていたが、なんと彼は過去がなかった。
そう、なんと久瀬は道化師がプリンから作り出した菓子人形だったのだ。
しかし久瀬はそのことを知らず、自分は人間だと思っていた。なんらかで記憶がないと思い込んでいたため過去を話せなかった。主人公により自分が人間ではないと聞いた久瀬は驚くが、それでも主人公への気持ちは変わらなかった。そして何より主人公が「蒼馬君は、蒼馬君だよ」と、人間でも菓子人形でもなくただ一人の存在として彼を認めたため、久瀬は救われた。
ただ一つ、悲しいとすれば主人公をこんなにも好きなのに自分では幸せにできないことが悲しかった。
人間よりも人間らしく好きだと叫ぶ彼を見て、主人公はとても愛おしいと胸を高鳴らせた。そして二人はお互いの気持ちを口にし、許される限り一緒にいたいと願い、いつもそばにいた。
しかし久瀬の過去の秘密はそれだけではなかった。なんと久瀬は密原の双子の弟だったのだ。
密原には赤子として生まれるまで共に母親のお腹にいた双子の弟がいたが、生まれる直前で亡くなってしまい、密原だけが無事に産まれていた。そしてその経緯の裏で、本当は亡くなっていたのは密原だったのだが生まれる前に久瀬に接触していたスイートクラウンが「お前の命と引き換えに兄を生かしてやる」といったため、久瀬は自らの命を犠牲にして密原を救っていたのだ。そして今、道化師はあえてその時に奪った命を「久瀬蒼馬」として菓子人形を作り、主人公と密原の前に出現させたのだ。
そのことを知り、自分が密原の命を救えていたなら良かったと思った久瀬だったが、逆に密原はそのことを聞いて激怒した。密原もまた何か家庭に問題があるようで、死んだ双子の弟と常に比べられている人生だったようなことを言い、久瀬が憎くて仕方ないと言った。
愛されているが生命が無い弟、生命があっても愛されない兄、二人はお互いに理解できない苦しみに悩まされ辛い思いをしており、その憎しみを拳で伝えあった。初めて二人は兄弟喧嘩というものをしたのだった。
その後、喧嘩もありお互いのことがわかりあえ、そしてスイートクラウン化し始めている主人公は「自喰」という力で願いを叶えられると知る。自喰とは自らの願いを叶えられるが代償も自らに与えられるものだった。自分に何が起きるかわからないが、久瀬と共に生きていく未来がほしいから、主人公は叶えることにする。みんなと自分たちを外に出し、そして久瀬を人にすることを。
エンドロール後は、無事城を出れた主人公たち。オフレンダたちもそれぞれの目的のために動き出し、主人公と久瀬は一緒に暮らすことにした。自喰の代償として主人公は正常な睡眠を奪われた。所構わず急な眠気に襲われ倒れてしまうものだったが、それも久瀬が支えになってくれたため幸せに暮らせた。
なにもかも初めて見る久瀬と、遊園地でデートをする主人公は、仲の悪い親ともう一度話し合ってみたいと決意する。だって家族は一緒にいるのが一番仕合わせって久瀬が教えてくれたから。喜ぶ久瀬は携帯を取り出し二人のラブラブな写真を撮り密原に送信した。その写真を見てすぐに文句の電話を寄越す密原を無視し、二人は幸せだと思った。

(SWEET CLOWN 〜午前三時のオカシな道化師〜)



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