鏡界の白雪「王崎眞記」



●王崎眞記:オウサキマキ(cv森川智之さん)
博物館の学芸員をしつつ、趣味で骨董店を開いている。穏やかで話しやすい。
鏡界では個人の世界を持っておらず、女王の城にも行き来できる。






〜ネタバレ〜
鏡界で会う他の人物はみな個人の鏡界を持っているのに、鏡界にいるのに個人の鏡界は持っていない眞記。現実の眞記は学芸員をしつつ骨董店を営む紳士だったが、鏡界の眞記はどこかイカれているような変わった人物だった。
他の鏡界の彼らは同じ風貌でも、鏡界で会った時の記憶は持たなかったが、眞記だけは違っていた。そう、彼はどちらにも存在するのではなく、どちらも同じ一人であり、彼だけは現実と鏡界を行き来できた。そのことをバラしてきた眞記は、本性を隠すのをやめ、主人公の前でイカれてる自分のままでいるようになる。現実の眞記を愛し始めていた主人公はショックをうけるが、彼を知るうちにそんな眞記をも受け入れるようになる。
眞記は、元々は双子であった。しかし母親の胎内にいる時のみで、生まれる前に片割れは死んでしまい、眞記だけが生まれた。母親は双子が生まれるのをとても楽しみにしていたため、ショックをうけ、生まれてこなかった子のためにガラス張りの棺を用意し、そこに人間に似た人形を入れていた。多分ショックで母親は狂っていた。そんな母を見て、また、眞記も狂った。
眞記はその棺が欲しいと思った。白雪姫に出てくるようなその素敵な棺に、自分だけの白雪姫を閉じこめたいと思った。
そんな時しゃべる鏡と出会った。鏡は自分の願いを叶えて欲しいと言った。とある女の子を見つけ、その子を捕まえてその子の体を乗っ取りたいと。狂っている眞記は喜んだ。鏡がまさに女王に見え、探す女の子は白雪姫に思えた。だから女王様の言うことをきき、白雪姫である主人公を捕まえようとした。
元から狂っていることを隠してもいない眞記だけは鏡の中の鏡界に入ることができた。
そして眞記は主人公を鏡界に閉じ込めようと、首を噛んだ。しかし、眞記の存在はイレギュラーであり、女王が主人公の体を乗っ取るには、7人の小人になぞえられた他の7人の誰かが主人公を噛まなければいけなかった。イレギュラーである眞記が主人公を噛んだことにより、主人公は毒にやられてしまう。そんなことになると思っていなかった眞記は焦るが主人公は目を覚まさない。
現実に戻って、意識が戻らない主人公をガラス張りの棺に入れて「戻って欲しい」と語りかけ続けるが目を覚まさない。そこでやっと眞記は本当に主人公を愛していると悟る。
そんな時主人公の意識だけはまだ鏡界に残っていた。女王と主人公だけしかいないそこで、主人公は思い出していた。女王という存在が自分であることに。そう、女王は昔主人公が作り出したトモダチ。大好きだった白雪姫の本、何故か女王のページが1番好きだった。だけど女王は幸せになれなくて可哀想、だったら私が女王と「トモダチ」になってあげればいい。そう思って自分の心の中に自分で「トモダチ」という「女王」を作っていたのだ。過去の事故からトモダチの存在を忘れてしまった主人公。残されたトモダチはずっと主人公に思い出して欲しくて鏡界にとどまっていた。思い出した今、主人公はトモダチに言った「1つになって帰ろう」と。自分と全く同じ顔をした女王のドレスのトモダチは泣いてやっと幸せを感じ、主人公のなかに溶け込んだ。
すると鏡界は崩壊する。真っ白な世界の中で主人公は迎えにきてくれた「王子様」の声を聞く。目を覚ますとそこには、棺のそばで大粒の涙を流す王子様の眞記がいた。やっと現実に戻れた主人公に「女王様ごと愛してあげる」と言って眞記はキスをしてくれた。
やっと普通に恋人同士になれた二人。だが眞記が変わっているのは相変わらずで、お誕生日に白雪姫ごっこをして愛を語り合う二人で終わる。

(鏡界の白雪)



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