が欲しい。



自分が彼岸に焦がれているのに
対峙した相手にはそれを止めろと言う

私は相当に偽善者なんだろう。



対岸に咲く赤い華の美しさくらい
私だって知っているさ。



減らさねばと思いつつ
効き目が落ちてきたせいもあって
ついつい薬に手が伸びる、
駄目だな、本当に。弱い。


ただ、
受け入れてくれた方が
耐え得る力を得られるようだ。

頭ごなしに減らせと言われても無理な話

お前に私の気持ちの何が分かる、
そう思ってしまうから。


当事者じゃないと分からない、
その気持ちの重さを漸く実感している。

人はヒト、
どれだけ誠意を尽くしても、どれだけ心を砕いても
伝わらないモノがあることくらい知っているし
溶かせないモノがあることも分かっている



すごくすごく長い時間をかけなければ
氷細工の中身は取りだせない。
すぐそこに見えていて
距離は確実に縮まって行くけれど
その前に指先が冷えて辿り着けない。



人生の中で、一体私はいくつの花弁に触れられるだろう
どれくらいの花を暖かい世界に連れ出せるだろう



一人で、いると
誘惑に負けそうになって怖いよ。

何もかも忘れて、眠りたい。

頭の中が真っ白になるくらい激しく
私の身体を抱いてくれ。