戦争が「ショー」となっている世界で、パイロットとして戦闘機に乗る少年・少女達。
「キルドレ」と呼ばれる彼らは、思春期の姿のまま、年をとらない…
これは、永遠に生き続ける子供達の寓話。
「スカイ・クロラ」シリーズ、5作目
(宣伝ポスターから引用しました)
『スカイ・クロラ』
著者 森博嗣
発行者 中央公論新社
ISBN 4-12-003158-6
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
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戦争が「ショー」となっている世界で、パイロットとして戦闘機に乗る少年・少女達。
“本来、生きている事、それ自体が誰かと別れるかもしれない可能性ではないか。生きているからこそ、恐怖を味わうのだけれど、生と恐怖とは決して同義ではない。すなわち、死んでしまえば自分とも離れ離れになってしまうのだから、この世の影ともいえる屍が、誰と一緒だろうが、また誰と別れようが、全て無意味な事”
草薙水素の部下として新しく入って来たカンナミユーヒチは、自分の飛行機を前に乗っていた栗田仁郎の事を凄く気にしていた。整備士の笹倉に聞くと、一週間前に亡くなったという栗田は、その飛行機が現在もここに存在していることから、墜ちたのではないと推測し、ますます気になる。
外部の三ツ矢との接触により、自分は栗田の生まれ変わりであると分かったカンナミは、三ツ矢が草薙に向けていた銃を奪い、その引き金を引いた。
草薙水素もカンナミユーヒチも、死んだとしてもまた生まれ変わる。
戦闘のために作られた人種のなれの果てを理解し始めたカンナミであった。