ホテル・アールマティで行われた結婚式。それぞれの会場で式をあげる夫妻には、トラブルがあって…。
『本日は大安なり』
著者
辻村深月
発行者 株式会社角川書店
ISBN 978-4-04-874174-3
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
双子の妹・加賀山妃美佳は、自分の夫となる映一を試したかった。
いつも姉・鞠香に気後れし、地味に質素に生きてきた妃美佳は、映一が私ではないと気付いてほしいとばかりに、姉に花嫁衣装を着てもらったのだ。そっくりな双子、分からないフリをする映一。
鈴木陸雄の妻になる貴和子は、陸雄とバンドを組んでいる敵わない男・伸の妹だ。
陸雄は伸に勝ちたいばかりに、自分と結婚したいと言っていた彼女・三田あすかを巻き、貴和子と結婚する事した。
あすかが何も知らず式場に訪れたら、あすかのいる部屋に火を放つ予定で。
大崎玲奈は、バツイチで年上の旦那を捕まえたギャル。そして、昔、結婚も決まっていた多香子から彼を奪った女。
自分勝手で謝らない女に、ウェディングプランナー・山井多香子は内心怒っていたが、お客様なので頑張って耐えていた。
東誠と結婚するりえちゃんは、リングボーイを務める白須真空の大好きなお姉さんだ。
真空は知っていた、誠は職場で他の女性と会っている事を。
誠はその女性と、白雪姫に扮したりえちゃんの林檎に婚約指輪入れる相談をしていたのだ。
オーブンから火事が起こり、式は中断となる。
映一は妃美佳に「勘弁してくれと言っただろ?」と、姉ではなく妃美佳だから良いのだと言ってもらえる。
白雪姫に扮したりえちゃんには、指輪に気付く前に転がった林檎を真空が手渡し、二人は幸せに包まれる。
火事が起きたことを怒っていた玲奈の夫は、なんと玲奈がいなしたのだった。
灯油を持っていたが、火をつけることが出来なかった陸雄は、心底ほっとしていた。
その陸雄を懲らしめに来たストッパーは、あすかのことも全て貴和子が知っており、今日、結婚式を挙げたら別れて子供を一人で育てるつもりだとバラす。
陸雄はあすかに別れを告げ、あすかとの式をキャンセルし、貴和子に何度も謝るのだった。
二年後、チーフになった多香子の元に、陸雄が子連れで現れた。
火事事件について、無料でやり直しも可能にすべきと言った多香子は、同僚の岬と結婚する。
辻村深月作品は、どうしてもイメージが殺しなのでビクビクしながら読み進めていますが、最近は本当に幸せな話ばかりで嬉しいです。面白かった。