話題:仕事仲間
仕事をどうにかしたくて仕方ない神田です
英会話教室の方は完全に俺主導でやってるからいいのだけど、塾の方は一応合議制という形を取っているため、何を決めるのもまずは会議が必要になる
最近その会議が無駄だと思うようになってきた
それは共同経営者であるM田が塾の運営にあまり熱心ではなくなってきていることが原因だ
塾よりも趣味の世界で地位を築きたいと思っているのかな、学校もあまり行ってないからそのうち中退することになるんじゃないかと
せっかく東大に入ったのに何やってるんだと思うけども、コイツにとっては東大に入ることだけが目標で、その後のことはあまり考えてなかったようだ
入学したての頃につまずいたしね
それもあって学校には友達がひとりもいない
そんな所に行ったってつまんないもんね
中学高校の6年間は俺がいたから友達もできたけど、大学では自分で居場所を見つけられなかったんだよ
そこで塾を居場所にすればいいと思って一緒にやってきたけど、この少子の時代を生き抜くには他の塾にはない魅力を持たせなければならないのだな
だがしかし、M田にはその魅力を考える能力が欠けてるんだな
ただ勉強を教えればいい、出来ない子は勉強しないからいけないんだ、という考えを捨て切れてない
勉強ができないから塾に来てるんだから、できるようにしてやるのが俺達の仕事だ、という認識に乏しいのだよ
だから意見が合わない時が多々ある
命の懸け方が違うというか、命懸けで何かをすることの意味がよくわかってないというか‥
俺には妻子がいるし、学費も稼がなきゃならない
従業員の生活もあるから逃げ出すことなんてできないし、自分の学校のことよりも塾を優先する気持ちが強い
だけどM田は仕送りがあるし株もやってるから塾にそんなに熱心にならなくても生きていけるわけ
2人の間の距離が少し開いたように思う
だから、塾も俺ひとりでやりたくなってる
M田とやってくのが苦痛なんだな
先日、車ぶっ潰して次の車を何にするかを俺に委ねた筈だったんだけど、この話もうまく行ってない
俺達は塾の先生なんだから、生徒に悪影響を与えるような車は選ばない方がいいんだよ
それが無難と言うべきか
だがM田は、よその店で前に乗ってたようなバカ車を見つけてははしゃいでるんだな
これでもう決定的に駄目だと思った
B子が言うには、俺と比べてM田はまだ若いんだって
俺には若さがないとも言っていた(笑)
そうかも知れないね
だがそんな若造とは一緒にやれない
この気持ちをどう伝えようか考える日々